第24部 タイのシルクロードをゆく
◆行程15日目 プラチンブリーから、チャンタブリーへ
       プラチンブリーから遺跡を見学して、チャンタブリーへ   2019/12/16(月) Google map 
irabbit Hotel



■6:04 ホテルの外に出て、プラチンブリーの朝焼けを撮る。



■6:34 プラチンブリーの日の出。


■7:10

irabbit Hotel のレストランに行く。


■7:12

小さなホテルなので、ビュッフェではなくアメリカンスタイルの朝食を摂る。


พระพุทธรูปทวาราวด ドヴァーラヴァティー像


■8:29

พระพุทธรูปทวาราวดี 翻訳すると、ドヴァーラヴァティー像。

昨日見学したシーマホソット遺跡の近くの警察署の中にある。

まさか警察署の中とは!入り口に車を停めて確認してから入った。


■8:30

警察署の入り口脇にコンクリート造りのお堂が建っている。



■8:31 入り口の左右には、ドヴァーラヴァティー様式の仏像が立っている。


■8:32

お堂の中には、ドヴァーラヴァティー様式の5~7世紀の仏陀立像がある。

この仏陀立像は、高さ163センチの緑砂石で出来ている。

近くの寺院に祀られていたが、1996年に火事に会い焼き出されてしまった。

そこで、ここに新しいお堂を建てて安置した。


■8:32

左脇には欠けた宝輪が置かれていた。


ワットトンポーシーマハーポート(Wat Ton Pho Si MA Ha Pho)



■8:43 ワットトンポーシーマハーポート(Wat Ton Pho Si MA Ha Pho)。この寺院には、2008年6月に見学に訪れた際、ラテライトの円形ブロックが積み上げられたお堂の脇にクメールの遺物があり、その時から機会があれば再訪しようと思っていた。


■8:55

広い境内を探すが、目的のクメールの遺物らしきものはない。

諦めかかけていた時、なあ~だ!入り口の横にあるではないか。

急いで近づく。



■8:55 いゃ~あ! クメール遺跡好きには堪えられない光景です。


■8:55

この阿修羅像は、アンコールトムの南大門の阿修羅像と酷似している。本物だろうか?この寺院の近くにはサモラコット遺跡がある。

ここには、ジャヤヴァルマン7世時代に建造された「施療院」の遺跡があり、この阿修羅像と時代的には同じだ。

そのサモラコット遺跡にあった阿修羅像が、ここに有るのだろうか?

ブリアカーンの阿修羅像↓


■8:56

右側にも、一回り小さい阿修羅像がある。

こちらの阿修羅像はもう少し古そうだ。

何しろ、「ふうみん」はタイ国内でこんな阿修羅像を見た覚えはない。

もし本物なら、こんな屋外に置いておくだろうか?

最近、遺物に対して疑り深くなった「ふうみん」は思い悩むばかりだ。


■8:56

リンガとヨニ。


■8:57

このラテライト造りのヨニには、重厚感を感じました。

これから訪問するサモラコット遺跡にも、ラテライト造りのヨニが置かれている。

そうすると、このヨニもサモラコット遺跡から運ばれたのかな?


■8:57

このリンガとヨニは、前回訪問時にお堂の脇にあり、その時から気にかかっていたものだ。


■8:58

寺院の名前のシーマハーポー(Si Maha Pho)とは聖木のことだ。

その聖木は、寺院の道路を挟んだところにある。



■8:59 聖木(Si Maha Pho)は2000年もの樹齢を誇る菩提樹で、苗木はインドのブッタガヤからはるばる運ばれて来たという。菩提樹の幹の周囲は20メートル、高さ30メートル。




■9:12

サモラコット(Boran Sathan Sa Morakot … Arokayasala)は3度目の訪問となる。

Google Map を見ると()して、Arokayasala と書いてある。

Arokayasala とは、ジャヤヴァルマン7世の造った「施療院」の事だ。

確かに寺院の配置は施療院だ。規模が大きかったのでそこまで思い浮かばなかった。・・・反省です。


■9:14

遺跡の前に「Arogaya-Sala」と書いてあった。

こんな看板は以前には無かったと、負け惜しみ。



■9:14 サモラコット(Boran Sathan Sa Morakot)の十字型の塔門の跡。



■9:14 十字型の塔門から祠堂方面を望む。真ん中にヨニが置かれている。


■9:16

祠堂の奥の井戸。

ここからは、ドヴァーラヴァティーの遺跡と考える。

「ふうみん」は、この井戸がサモラコットのエメラルド色のプールと間違えてサイト上にUPしてしまった。・・・また反省です。


■9:17

ドヴァーラヴァティーの時代の仏足跡が1986年2月に発掘された。

この仏足跡は、タイで最大で最古の貴重なものだ。

それぞれの足大きさは、幅1.3メートル、長さ3.5メートル。

ここで注目したいのは、両足が揃っていることだ。その後のタイの仏足跡は、片足だけである。


■9:26

展示ホールの前に遺跡の模型が展示されている。

どう見ても「施療院」だ。


■9:27

展示ホールに入る。



■9:29 展示ホールには、たくさんのパネルで解説されているが、昔あった遺物などはプラチンブリーの国立博物館に移設されたようだ。


サモラコット(Sa Morakot)


■9:34

サモラコット(Sa Morakot)とは、タイ語で「エメラルドのプール」という意味。

ジャヤヴァルマン7世の治世に造られたバライ。



■9:34 バライの大きさは115メートル×214メートルで深さ3.5メートル。このバライの水は聖なる水で、タイの載冠式で用いられる。


スラボア(Sra Boa)


■9:39

スラボア(Sra Boa)も、サモラコットの近くにあるバライ。

草が伸びており、これ以上近づけない。



■9:39 このバライの水は乾季でも枯れないという。


304号線を走る



■10:03 304号線を走っていると、カビンブリ工業団地(Kabinburi Industrial Zone)の大きな看板があった。「ふうみん」は、「304工業団地」は知っていたがカビンブリは知らなかった。カビンブリを知ったのは「上海馬券王のページ」だった。遠く日本を離れた企業戦士に敬意を表します。



■10:07 この信号の少し先をUターンする。


プラサートカンペーン(Prasat Kamphaeng)


■10:32

今日の目的地はチャンタブリーだが、少し寄り道をしてクメール遺跡を見に行こう。

Google Map に無いゴム林のダート道を心細く走る。



■10:36 プラサートカンペーン(Prasat Kamphaeng)に到着。この遺跡はジャヤヴァルマン7世が造った「施療院」だ。


■10:37

祠堂部分は草に覆われている。

地元の人が象の人形を置いてある。


■10:37

ラテライトの周壁は、しっかりと残っているのが嬉しい。


■10:38

ラテライトの基壇。


チャンタブリー(Chanthaburi)へ



■11:11 チャンタブリー(Chanthaburi)に向けて359号線を走る。


■11:22

日の丸があった。

日本製品を売っているのかな?



■11:22 サケオ(Sa Kaeo)の歓迎ゲートを潜る。


■11:27

ガソリンスタンドで、昼食を摂ろう。


■11:30

ガソリンスタンドの奥に食堂があった。


■11:35

ガイヤーンを注文。


■11:41

そして、ソムタムとカオニャオを注文。


昼食代、220バーツ。



■13:07  317号線を走り、チャンタブリー(Chanthaburi)の歓迎ゲートを潜る。


■14:09

チャンタブリー市内に入る。


ワットトントゥア(Wat Thong Tua)


■14:20

ワットトントゥア(Wat Thong Tua)。

この寺には2008年6月に訪問した。

訪問の切っ掛けは、チャーン島に行く途中に遺跡がないかググって、英語のサイトで見っけた。

当時の日本語サイトでの情報は全くなく、行き当たりばったりで来て見て驚いた経緯がある。

・・・12年近くも前の話だ。


■14:28

寺院の僧侶に頼み、ワットトントゥア博物館(Wat Thong Tua Museum)の鍵を空けてもらう。



■14:29 まぐさ石 サンボールプレイクック様式 7世紀前半
マカラの口から吹き出されたアーチ状のベルトにメダルが配置された様式は、クメールのまぐさ石で最も古いサンボールプレイクック様式だ。



■14:29 まぐさ石 プレイクメン様式 7世紀後半
ベルトが直線的に現されているので、サンボールプレイクック様式の後のプレイクメン様式だ。


■このまぐさ石は、ワットトントゥアから出土したもので、現在はバンコク国立博物館に展示してある。

まぐさ石

サンボールプレイクック様式

7世紀前半

ワットトントゥアの境内には、レプリカが置かれている。


■ワットトントゥア博物館に展示されていた復元図


ファムニエット王国の本を知りました、一つの説としてとても面白いと思います。

この王国の中心にワットトントゥアがあります。↓


The Kingdom of Phamniet
Joachim Schliesinger 著
ファムニエット王国とは、クメール人がチャンタブリーの近くに6世紀後半~7世紀に建国したファムニエットの王国。

ここから発掘れた古代クメールの遺物には、彫刻、まぐさ、コロネット、神像、リンガとヨニ、台座などがある。

特に、初期のクメール王国のサンスクリット語の石碑文の発見が、ファムニエット王国の存在を証明している。

先史時代から、この地域にいたチョン族は、ファムニート王国のクメール族の配下に置かれた。

このチョン族の子孫は、現在もこの地域に住んでいる。

チョン族の伝説では、ファムニエットが7世紀末に建設され13世紀の終わりまで、東南アジアの大規模な海上ネットワーク内の重要都市として繁栄したと伝えている。


■14:30

男性像

髪束を花弁状に編み上げる髪髷冠ジャタムクタなので7世紀ごろか。


■14:30

ガネーシャ像

このガネーシャ像と似た像を、インドのウダヤギリ石窟で見た。

ウダヤギリ石窟は、グプタ朝時代の5世紀初頭の開窟であるから、この像もかなり古いものと思う。

6~7世紀のものか。


■14:33

何気なく置かれていた、このハリハラ像には、

・・・今回の旅で一番驚いた!

支え棒やアーチが完全な形で残っているプノンダB型の石像など、「ふうみん」は見たことがない。

プノンダB形は、プンンダとアンコールボレーに発見される扶南のものだ。

そうすると、6世紀ごろのものなのか。

これが本物なら、すごい価値があると思うが、何で他の石ころと一緒に置かれているのだろう?

前回の訪問時には、置かれていなかったのに。



■14:33 ハリハラ像は、横から眺めても四臂も完璧だし、支え棒もアーチも完璧に残っている。ほぞまでも残っていると云う事は、台座から運び出してどこかに隠して保存していたのか?それにしても石像の表面がきれい過ぎるので、レプリカかも知れない。

・・・しばし、このハリハラ像を目の前にして、考え込みました。最近「ふうみん」は、遺物に関しては疑い深くなっております。


■14:34

ムカリンガ。

7世紀ごろの物か?


■14:35

今回の博物館巡りで、何処の博物館でも目にした「銅鼓」。

この様な私設の博物館にもあり、古代の交易ネットワークの広さを示している。

日本でも、縄文時代の交易ネットワークが注目されている。



■14:41 ワットトントゥア博物館(Wat Thong Tua Museum)の展示物は小さな国立博物館に負けないものだ。入り口に置かれえた箱には、タンブンを願います。




■14:51

寺院の境内に置かれた石の遺物にも改めて注目したい。


■14:54

この巨大な獅子の石像は、サンボールプレークック様式以前の物なのか。


Muang Paniat Archaeological Site


■15:04

前回の訪問時の遺跡の表示は、
Paniad Historical Town
今回の Google Map の表示は、
Muang Paniat Archaeological Site
となっているので、こちらにします。

ここから、500メートルほど離れた「Wat Thong Tua」と同時期に建立された遺跡と考える。

「Wat Thong Tua 博物館」のまぐさ石は、サンボールプレイクック様式とプレイクメン様式のものだ。

そうすると、この遺跡も7世紀ごろか。


■ワットトントゥア博物館に展示されていたパネル

パネルはタイ語で書かれているので分からないが、上部に乗せられている復元図から見ると、このバライ(だと思う)はこの遺跡の横にもう一つあったようだ。


■15:05

重機が入って工事が行われている。

新しいラテライトのブロックが荷台に積まれていた。



■15:05 反対側はだいぶ工事が進んでいるようだった。


■15:06

小さな社の中の虎皮の苦行僧だけは、12年前と変わらなかった。


■15:06

この辺りのラテライトの周壁も発掘されて、変わっていくのだろう。


■15:08

修理中の周壁。

タイ式修理だと・・・


■15:09

一応、遺跡のラテライトには番号が付けられているので、元に戻るだろう。



■15:09 修理現場を見ると、本格的な学術的な発掘調査も未了で、ほとんど解明されていないこの遺跡の行く末が心配になる。


K.P.グランドホテル(K.P. Grand Hotel)


■15:21

今晩の宿、K.P.グランドホテル(K.P. Grand Hotel)の高い建物が見えて来た。


■15:30

K.P.グランドホテルにチェックイン。

このホテルは、2007年9月に2泊しており、大きく快適なホテルだ。

今回、このホテルに宿泊したのは、近くに大好きなレストランがあるからだ。

今回が最後になるだろうから、もう一度あすこで食べて見たい。


■18:33

夕食までの空いた時間、今回の旅の最後になるタイマッサージを受けよう。

ホテルの裏の ภูวษา นวดเพื่อสุขภาพ (健康マッサージ)という店で、1時間ほど受ける。

なかなか上手だった。

代金は、200バーツ+チップ100バーツ。


タナ2 レストラン (ข้าวต้ม ธนา2)


■18:55

夕食は、ホテルの斜め向かいのレストランに行こう。

お気に入りのレストランは、「タナ2 レストラン( ข้าวต้ม ธนา2 )」だ。

チャンタブリーには、今まで2回来て3泊したが、夕食はいつもこのレストランだ。


■18:56

店先のこの大きな蒸し器がいい。

この蒸し器中に、丼に入ったスープが温められている。

そして、新鮮な食材を指差しで注文できる。


■19:00

右は竹笙(キヌガサダケ bamboo fungus)で、左はシイタケや大根など野菜のスープ。


■19:00

それと、空心菜の炒め物と、店頭にあった赤紅に染めた肉を注文。

どれも、ビールのつまみに最高だ。


■19:17

〆は海鮮のカオパッド。


代金は、チップ込みで500バーツ。


■19:39

ホテルに帰ってきたら、クリスマスの飾りつけの雪だるまに出会う。

今日は12月16日だ、クリスマスまでもう少しだな~あ。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 296キロ
累計の走行距離 3952キロ
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