旅を終えて
素晴らしい景色のグドンソンゴ遺跡群

■ジャワ島の遺跡を巡り終えて


1、ジャワ島の本について (リンクは、Amazon に貼ってあります)

今回のジャワ島の遺跡巡りに際し、参考とする本の少なさに驚いた。一番参考になったのが、「ボロブドール遺跡めぐり(1992年発行)」であり、次が「ふうみん」のサイトでお馴染みの「東南アジアの遺跡を歩く(2001年発行)」の2冊だった。ただし、いづれの本も発行からかなりの年数が経過しており、最新の遺跡の状況は分からないと言うもどかしさがある。

ガイドブックについても、日本ではインドネシア=バリ島であり、ジャワ島のガイドブックはまずない。「ふうみん」が買ったのは「地球の歩き方 インドネシア2015~16」と「タビトモ ジャカルタ・ジャワ島」の2冊である。「地球の歩き方」はインドネシア全域なので、ジャワ島の占める割合は2割ぐらいだし、「タビトモ」はジャワ島に絞ったのは評価出来るが、いかんせん小冊子である。

ジャワ島に関しての遺跡本やガイドブックは少ないが、現地を旅すると日本人観光客にほとんど出会わなかった。これでは、本を出しても商売にはならないなと感じた。


2、ジャワ島の遺跡について

1 プラバナン ロロジョグラン寺院はヒンドゥー教遺跡好きにとっては堪えられない遺跡だし、史跡公園内の他の遺跡もいい。
史跡公園の周りに散在する遺跡も是非巡って貰いたい。特に遺跡本やガイドブックに載っていない最近整備された Keduian、Sojiwan、Banyuniba、Barong、Ijo 等である。特に Barong、Ijo は必見だ。
2 ボロブドゥール ボロブドゥールは見ごたえのあるさすがの遺跡である。サンライズツアーもいい。周辺遺跡では、ボロブドゥールの複合構造物と考えられるNgawen と、近くの山の上のヒンドゥー教遺跡の Gunung Wukir、Gunung Sari の両遺跡も面白い。
3 ディエン高原 ジャワ島で一番古いヒンドゥー教遺跡であるが、あまり期待をすると裏切られると思う。ディエン高原自体、そんなにいい所ではない。
4 グドンソンゴ ディエン高原の少し後に建てられたヒンドゥー教遺跡だが、遺跡の状態はいい。ここは、何といっても素晴らしい景色であり温泉にも入れる。軽いトレッキングを兼ねて行くといい。
5 アンバラワ周辺 日本のサイトにも載っていない Ngempon と Klero の2つのヒンドゥー教遺跡を訪ねたが、遺跡マニアでない限り特に行くことは無い。
6 ソロ近郊の遺跡 スクー寺院とチュト寺院はヒンドゥー教としての価値は低いかも知れないが、面白い遺跡であり遺跡マニアでなくとも楽しめる。
7 博物館など ソノブドヨ博物館(ジョグジャカルタ)、博物館(ディエン高原)、ラジャプスタカ博物館見学(ソロ)、カスナナン王宮(ソロ)のヒンドゥー教の遺物はオススメです。
8 ホテル ボロブドゥール史跡公園内にある Manohara Hotel 、プランバナン史跡公園に隣接する Poeri Devata Resort に宿泊して、各遺跡の見学をオススメします。





■ジャワ島のレンタカーと運転について

内側の路肩から、追い越しをかけるパトカー

拙稿の「インド、レンタカー旅行に関する一考察」でも記したが、インドでもインドネシアでも、発展途上国での運転状況は全く同じだ。タイについては経済発展に伴い、運転マナーはだいぶ良くなって来ているように思う。

インドネシアは日本と同じ左側通行であり、道路標識も日本の標識に似ているので、そんなに怖がらず、かつ慎重に、インドネシアの運転手法を理解して、野生の動物のように感覚を鋭敏に研ぎ澄まし、大胆に運転しよう。

9日間912キロ走行の半分を運転した、おばあさんの家人の「yayo」でも平気で運転出来た。けれど、インドネシアでのレンタカーの運転は、あくまでも自己責任である事をお忘れなくお願いしたい。

No 運転状況
日本はジュネーブ運転条約に加盟しているが、インドネシアは加盟していない。インドネシアはウィーン運転条約に加盟している。その為、日本で取得できる「国際運転免許証」は条約的に無効であるという。しかし、実際AVISレンタカーのインドネシアでは利用できた。国際運転免許証とパスポートとクレジットカードでレンタカーは借りられ、保険もすべて込みだった。ただし、実際の事故が起きた場合は経験ないので詳細は分からず。
インドネシアのレンタカーはインドと同じマニュアル車だった。普段オートマで運転の方は、マニュアルでのギアチェンジに馴れておこう。「ふうみん」も「yayo」も、何度もエンストした。特に、インドネシアの山道では、1速、2速のギアチェンジが多く足が疲れた。
ジャワ島の車の運転で、最初に驚くのがバイクの多さだ。ベトナムでのバイクの多さは経験済みだが、自動車とバイクのコラボには参る。バイクは左から右からとウンカのごとく押し寄せ、隙あれば前に進もうと車を追い越すから細心の注意が必要だ。「ふうみん」も、3~4回バイクと接触しそうになった。
発展途上国なので、車の運転は基本的に下手だ。特に注意するのが、1車線の道路での左側の路肩からの追い越しだ。路肩がバイクや自転車用に少し広めにとってある場合、平気で追い越しをかける。バスやトラック等の大型車両も同様なので注意が肝要だ。その路肩には、人や人力車や馬車がいることがあるからね。
基本的に幹線道路は右折できない。これはタイ等で十分に経験済みだ。その右折できる箇所に、民間人の「誘導おじさん」がいる。笛を吹き右折を誘導してくれるので、窓を開けて2,000ルピアのチップを払おう。その為にも、コインボックスに2,000ルピア紙幣をたくさん用意しておこう。
大型車両は、積載重量オーバーのため超スロー運転が多い。このような車両の後についたら、考えることなく直ぐに追い越すようにしよう。何しろ、坂道の登りでは時速10キロほどの大渋滞になるからね。
信号のある場所で「赤」でも、左折は基本的にOKだ。これは、アジア各国やハワイでも同じだ。ただし、ダメな場合もあるらしいが、標識の文字が読めないから判断できず。わからなくて停まっていると、後ろからクラクションを鳴らされる場合がる。そうしたら、速やかに左折しよう。
ジャワ島の道路を走っていて、少し大きな市や町に入ると一方通行になる。その時の標識等が完備していなく迷う事が多々あった。特に、同じ道路の行きと帰りは、全く違う道を通行する事になるので注意しよう。





■インドネシアの森林火災

ボコの丘からムラピ山は霞んで見えず

今回の旅で気になった事があった。それは、ジャワ島の空が霞んでいた事だ。タイのチェンマイの乾季の空を思い出した。その霞の原因は、焼き畑と山火事だ。

「ふうみん」は、抜けるような青空の下の茶色の石の遺跡との対比がとても好きだし、ジャワ島の3000m級の山々の山容を眺めたかった。しかし、今回のジャワ島の旅で残念だった事は、その様な青空と出会う事が少なかった。それは、帰国して下記の記事で納得した。

■インドネシア 森林火災で日本に支援要請  (NHK NEWS WEB 10月8日 22時46分 )

インドネシアで行われている違法な野焼きや、森林火災によって発生した煙がシンガポールなど周辺国に広がって深刻な大気汚染を引き起こしており、インドネシア政府は8日、日本などに対し消火活動への支援を要請しました。

インドネシアのスマトラ島やカリマンタン島では、毎年この時期、パーム油の原料となるアブラヤシの農園を拡張するために森林を焼き払う違法な野焼きが行われていて、ことしは特に雨が少なく、野焼きの火が大規模な森林火災に発展しています。

火災による大量の煙は周辺のシンガポールやマレーシアなどに流れ込み、シンガポールでは 大気汚染の度合いを示す数値が健康被害を及ぼすレベルに達していて、批判が高まっています。

インドネシア政府はこれまでに軍の兵士など2万5000人を動員し、消火活動に当たっていますが火の勢いは収まらず、ジョコ大統領は8日声明を発表し、日本やシンガポールなど4か国に対し、消火活動への支援を要請したと明らかにしました。

具体的には大量の水を運ぶことができる航空機の派遣を要請したということで、ジョコ大統領は「他国との連携によって一刻も早い消火を目指したい」と述べ、周辺国からの批判が強まるなか、対策に全力を挙げる姿勢を強調しました。

2015年11月
「ふうみん」
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イサーンの大地走行2000キロプラス ジャワ島、レンタカー旅行。
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