旅を終えて
道路に横たわる牛、インドでは日常の風景だ





インドで感じたこと


最初、次のニュースに接した時、にわかに信じられなかったが、インドを2週間レンタカーで走り記事の内容は本当だ!と実感した。いやはや…

・全学校にトイレ設置を=「教育受ける権利侵害」-インド最高裁
【ニューデリーAFP=時事】

インドの最高裁はこのほど、全国の州政府に対し、州内全ての学校に半年以内にトイレを設置するよう命じる判決を下した。インドは、2010年に6~14歳の無償義務教育を開始。しかし、人権活動団体が今年4月に発表した報告書によると、トイレのない学校は4割に上る。

判決は、学校にトイレがないと親が子供を登校させたがらないとする調査結果を採用。トイレなどの設備の欠如は「子供が義務教育を受ける権利を明らかに侵害している」と断じた。また、子供は「清潔で健全な環境」で勉強する必要があると指摘し、トイレとともに水を飲む設備や十分な教室と教師などの確保も命じた。(2012/10/07-06:50)





インド、レンタカー旅行に関する一考察


冒頭の「旅のはじめに」も書いたが、旅行の時点で、インドを一週間以上もレンタカーで旅行をした方のサイトやブログは無い様なので、12日間3500キロ走行した体験から、考察して見た。


AVISレンタカー騒動

旅行記の2日目に克明に記したが、自宅でいつものようにAVISのサイトから予約をし、予約確認書を印刷した。「ふうみん」は、同じようにタイでAVISを利用して3万5千キロほど運転している。そして、今まで予約のトラブルは全く無かった。

ところが、ムンバイのAVISには予約した営業所が無かった。仕方なく、インドのAVISのサイトで調べ、他の営業所に行き、どうにかレンタカーを借りる事が出来た。

「ふうみん」の語学力では、その詳しい理由は分からなかったが、もし利用される方は充分に注意されたし。


インドでの運転について (気がついた事を箇条書きにした)

インドは日本と同じ左側通行であり、道路標識も日本の標識に似ているので、そんなに怖がらず、かつ慎重に、インドの運転手法を理解して、野生の動物のように感覚を鋭敏に研ぎ澄まし、大胆に運転しよう。

12日間3500キロ走行の半分を運転した家人の「yayo」は、「インドの運転でビックリしたことが多かったけれど、危ない事は一つも無かったわね。また、インドへドライブ旅行に行きたいわ。」と語った。

下記の点を気をつければ、おばあさんの「yayo」でも運転出来た。けれど、レンタカーの運転はあくまでも自己責任である事をお忘れなく。


No インドの運転状況 写真
01
車線を守らないし、車線変更もウインカーを出さずに頻繁に行う。また、反対車線の車も中央線も守らないで平気で追い越しをかける。また国道でも、中央線の書いてない道路も多い。
02
逆走はタイでお馴染みだが、インドでは追い越し車線を平気で逆走する。タイのように路肩を走る逆走とは根本的に違う。追い越し車線を100キロで走っていて、正面に大型トラックが逆走して来たのには、さすがに怖かった。
03
少しでも先に行きたがる。渋滞していても、少しの隙間や路肩が空いていれば躊躇無く入って行く。その為、車体は擦り傷だらけでサイドミラーが取れている車が多い。わざとサイドミラーを畳んでいたり、取り外した車も多いようだ。
04
交差点での左折は、禁止の標識が無ければ常にOK見たいだ。反面、右折は難しいので、前の車にピッタリとついて右折しよう。もし途中で孤立した時は度胸を決めて、相手を牽制しつつ突っ込もう。
05
日本と違いクラクションは鳴らし放題。トラックの後ろには、「プリーズ・ホーン」とか、「ブロー・ホーン」と書いてある。どうも、インドのドライバーは前ばかり見てバックミラーやサイドミラーは見ないようだ。遠慮せずにクラクションを鳴らし、自分の車の存在をアピールしよう。
06
信号は赤でも進む。赤で停まっていても、待ちきれず車群がジワリジワリと進みだす。1台が走り出すと、それに続いて車群は一斉に走り出す。もちろん「ふうみん」も一緒に走り出す。馴れてくると、こんな状況が大変面白い。
07
インドの道路で感心するのがロータリーの多さだ。ロータリーには信号が無いし、渋滞しないので馴れると使い勝手がいい。ロータリーには思い切って、車列の中に割り込むようにスムーズに入ろう。日本に帰って来ると信号の多さに辟易する。
08
インドの踏み切りは閉じている時間が長い。その為、待ち切れないドライバーは反対車線をも車で占領する。そして、遮断機が上がると一斉に進み、当然のごとく渋滞を引き起こす。でも、反対車線に行く車は大型のバスやトラックは居ないから、それなりの秩序はあるのだろう。
09 道路には色んな動物が占拠している。まずは牛、シヴァ神の乗り物なので大威張りで道路の真ん中で寝ている。そして、豚、羊、犬、猿、山羊、馬、象、駱駝等々。そして、一番始末が悪いのが人間だ。これらに対し、常に気をつけて走るしかない。
10
スピードブレーカーという、道路に凸状のこぶを造りスピードダウンさせるものが設置されている。「ふうみん」たちは「ギザギザ」と呼んでいたが、スピードを出して乗り上げると車体にかなりのダメージを負う。貴重な荷物を積んでいる時は注意しよう。
11 夜の運転は控えよう。インドの道路は暗い。そこにハービームのトラックが反対車線から来ると、一瞬眼くらまし状態になる。また、無灯火の車も多いし、路面の状態も悪いから運転には神経を使う。だから、夜はすごく疲れる。
12
道路沿いの路側帯には注意しよう。インドの農家では家の中にトイレを作らない。朝、彼らは水の入ったペットボトルを手に外にトイレに行くのだ。路側帯でしゃがんで用を足している人を良く見かける。という事は、路側帯に駐車したときは足元に注意しよう。
13
悪路も多いので、パンクのタイヤ交換は出来る様に練習しておこう。「ふうみん」は運良く、インド人の警察官に助けられた。
14
レンタカーはマニュアル車だった。普段オートマで運転の方は、マニュアルでのギアチェンジに馴れておこう。「ふうみん」も「yayo」も、何度もエンストした。
15
道路標識が少ないので道を尋ねよう。12日間のドライブで道を尋ねたインド人は30~40人ほど居ただろう。外国人とあって、9割以上の人が親切に教えてくれて回答に間違いは無かった。聞く相手は、タクシーやトラックの運ちゃん、バイクに跨った若者等がいい。


2013年1月 「ふうみん」



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