鉛温泉「藤三旅館」の風格ある玄関。

「ふうみん」は「藤三」を、「とうさん」か「とうぞう」と読むと思っていたが、正しくは「ふじさん」と読むとの事。

名物の深さ1.25mの立って入る珍しい温泉「白猿の湯」に是非とも入りたかったが、この日、レジオネラ菌の検査でお湯を抜いた為、あと2時間は入浴不可という。

誠に残念ながら、入浴を断念せざるを得なかった。

仕方が無い、桂の木の根本から湧き出たとい由来の「桂の湯」に入る。

内風呂と露天風呂があり、露天風呂の川沿いに一人入れるぐらいの小さな風呂があり、川のせせらぎを聞きながらのんびり出来る。

鉛温泉が舞台になった田宮虎彦の小説「銀心中」は、一カ月あまり逗留執筆する中で生まれた。

昭和十六年の建築になるケヤキ造り三階建ての宿の黒光りする階段。時代と贅と粋を感じる。

この宿の帳場は若い人が多く、挨拶や応対も良く、好印象。



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