第24部 タイのシルクロードをゆく
◆行程5日目 ナコンシタマラートから、ハートヤイへ
       ナコンシタマラートから3ヶ所の博物館を見学して、ハートヤイへ   2016/12/06(金) Google map 
MDグランドホテル(MD Grand Hotel)


■6:29

MDグランドホテル(MD Grand Hotel)の窓から下を覗いたら、猫がバイクのシートで爪を研いでいた。


■6:37

ホテルの周りを散歩する。


■6:39

昨晩の雨はすごかった。

道路脇には水たまりが残っている。



■6:41 ナコンシタマラートの街に朝日が昇る。


■6:43

レストランに行くが誰もいない。

その内、ボーイが朝食のメニューを聞きに来た。


■6:54

カオパッドとスープ。

このスープが美味しかった。


ナコンシタマラートの市内見学


■8:02

今日の最初の目的地は、ナコンシタマラート国立博物館だ。

開館は9時だが、ホテルに居ても仕方がない。

ホテルをチェックアウトして、市内の名所を巡ろう。


まずは、チェディヤック(Chedi Yak)を見学。

チェディヤックはワットプラマハタートのパゴダに次いで、ナコンシタマラートで2番目に高いパゴダ。

この仏塔は、1003年に建てられたという。



■8:05 城壁(Ancient Wall)。この城壁の建設は12世紀までさかのぼるという。城壁はチャクリー王朝の初期と1990年に改修された。



■8:06 城壁は市の堀と平行に100メートルにわたって残されている。


■8:13

ヴィシュヌ神社(Ho Phra Narai Shrine)。

今朝は、開いていると思われたヴィシュヌ神社はまだ閉まっていた。

どうも、9時開館のようだ。


■8:13

シヴァ神社(Ho Phra Isuan Shrine)。

こちらも、9時開館のようだ。


ワットプラマハタート(Wat Phra Mahathat)


■8:21

ワットプラマハタート(Wat Phra Mahathat)。

昨日は寺院の博物館を見学したが、今朝は本堂を見学しよう。

78メートルのスリランカ様式の仏塔の先端は、272キロの純金で作られている。


■8:22

巨大な仏塔の内部には、「仏歯」が納められている。


■8:23

本堂の内部は、魅力的な煌びやかな色彩にあふれている。

この階段は仏塔に繫がっている。


■8:24

向かって右側の門衛神や獅子など、ヒンドゥー教と仏教の神話の彫像が置かれている。


■8:24

向かって左側の煌びやかな彫像群。


■8:29

駐車場くにある仏足石。


ナコンシタマラート国立博物館(Nakhon Si Thammarat National Museum)


■8:55

ナコンシタマラート国立博物館(Nakhon Si Thammarat National Museum)

昨日閉館だった国立博物館にやって来たが、開館は9時との事で、早めには入れてくれなかった。


■8:56

入り口の横にはセーマ石が置かれていた。

昨日見学した野外展示場で時間をつぶす。




入館料、150バーツ。


■9:00

約2000年前にさかのぼる三本足の土器。


■9:00

紀元前2世紀以降にさかのぼる銅鼓。

これを撮影していると、受付に居た偉そうなおばさんが「ノーフォト」という。

「ふうみん」はまさかの事態に驚き、抗議するもかなわず。

そんな馬鹿な!と思いながら・・・


■9:12

・・・悶々として見学した。

2階のフロアーは係員が優しそうな女性だったので、写真撮影OKか尋ねるとOKだという。

何なのだ!先ほどのババアは!

OKと言われて最初に撮った写真。

観音菩薩頭部

シュリーヴィジャヤ様式

年代は未記載だが、髪型からして8世紀ごろのインドから来た物だろう。



■9:12 左の仏像はシュリーヴィジャヤ様式で8~10世紀、真ん中の2つの仏陀の頭部像はドヴァラーヴァアティ様式で年代不明、右の石像はロッブリー様式で年代不明。

・・・「ふうみん」は、真ん中の2つの仏陀の頭部は、螺髪などから見て、アンコールボレーやプノンダ様式の扶南の仏像と思う。


■9:17

1階に引き返し、係員の男性に写真撮影OKか尋ねると、やはりOKとの返事。

いや~あ撮りたかったのですよ!このヴィシュヌの石像が。


ヴィシュヌ像

5~6世紀

ヴィシュヌ神社(Ho Phra Narai Shrine)の出土


・・・こんなヴィシュヌは見たことがない。

インド製かなと思ったが、破損が激しくハッキリしないが、支え棒とアーチの支柱があるように見える。

そうすると、これもプノンダ様式の扶南の物のようだ。


■9:17

ヴィシュヌ像

7~8世紀

この支え棒を持ったヴィシュヌ像は、下記「ベトナム歴史博物館」のプノンダ様式で「扶南」のものと同じだ。


■ベトナム歴史博物館のヴィシュヌ像

6~7世紀


ベトナム歴史博物館と扶南
1世紀から6世紀にメコンデルタで繁栄した「扶南」の貿易港だったオケオの発掘は、フランスにより1942年に始まった。

最初の発掘はルイ・マルレ (Louis Malleret) が指揮し、対象の遺跡は450ヘクタールにおよんでいる。

オケオで発掘された遺物の多くは、ホーチミン市のベトナム歴史博物館に展示されている。



■9:18

ヴィシュヌ頭部

年代、不明


宝冠の文様からして、インド製と考える



■9:20 リンガ 年代不明。


■9:20

シヴァ神社(Ho Phra Isuan Shrine)の内部に置かれいたリンガ。

こちらがオリジナルだ。


■9:22

ヴィシュヌ像

7~9世紀


昨日、見学したカオシュリーヴィジャヤ(Khao Srivijaya)から出土したもの。

メインのヴィシュヌ像はバンコク国立博物館に持っていかれてしまった。


ワットパーコー(Wat Pha Kho)


■9:46

408号線を南下すると検問に出会った。

毎日、1~2ヶ所で出会う。

やはり、深南部3県(パッタニー、ヤラー、ナラティワート)のイスラム過激派による活動の為か。



■10:18 408号線は、タイ湾に沿って一直線に走る道路だ。日本だったら、ビーチ沿いの快適な道路として造るのだろうが、この道路は残念ながら海はまず見えない。

風が強い場所なのだろう、風力発電の巨大な風車が道路と並行して建っている。


■10:54

ワットパーコー(Wat Pha Kho)に到着。

この寺院に併設された博物館があるので、その博物館を見学したいと思う。

地元の崇拝を集めている寺院なのだろう、エレベーターが2基も設置されていたのには驚いた。



■11:03 山の上まで道路が通じているので、エレベーターではなく車で向かう。この高僧像は、尊敬されてるルアン・プ・トゥアット。


■11:06

仏塔(Ratana Mahathat Pagoda)はアユタヤ時代の創建だが、この寺院の建立は古く、伝説では紀元前43年という。

寺院の名前のパーコー(Pha Kho)は、プラカオ(Phra Khao)で聖なる山という意味であり、古くからの名刹である。

「ふうみん」たちは、寺院の博物館を探すが分からない。


■11:08

聖なる海水の井戸。

この寺院の建っている小山の辺りは、千年以上の昔は海岸線が後退していて島だったらしい。


■11:15

博物館は分からず、残念だが諦める。


ワッチャティンプラ(Wat Cha Thing Phra)



■11:37 ワットチャティンプラ(Wat Cha Thing Phra)の仏塔。


■サティンプラ半島の地図

サティンプラ半島は、7世紀~14世紀にかけて、特に泉州から中国船の陶磁器交易の重要拠点だった。

ワッチャティンプラは、999年に創建された。

シュリーヴィジャヤ後期で大いに栄えた時期といえる。


■11:39

インドの王子と王女像。

伝説によると、インドの王子と王女は「仏歯」を守るため、戦乱の地を離れスリランカに向けて出航した。

しかし、航海中に大嵐に巻き込まれ、マレー半島のトランに流れ着いたという。


■11:40

ワットチャティンプラの境内と本堂。


給油と昼食


■12:13

ガソリンスタンドに入り給油する。


★給油DATA

給油価格 900 (B)
給油量 33.30 (L)
1L当り 27.03 (B)


■12:31

ガソリンスタンドに「ケンタッキー」が併設されていた。

ここで、昼食を摂ろう。

店内に入ると、お昼時とあって客で一杯だった。

99バーツのハンバーガーセットを注文。


昼食代、99×2=198バーツ。


タクシン大学民俗博物館(Thaksin University Folklore Museum)



■12:54 ティンスーラーノン橋(Tinsulanond Bridge)は1986年に完成した。この橋の完成で、ソンクラー湖とヨー島を横切りバーンナムクラチャーイとカオキアオが繋がった。タイ南部の交通網は画期的に便利になったという。


■13:01

タクシン大学民俗博物館(Thaksin University Folklore Museum)は、ヨー島の丘陵の上にある。

「ふうみん」は、12年振りの再訪だ。


入場料、100バーツ。


■13:06

金製品。



■13:07 ランプや水差し等。


■13:13

ドヴァラーヴァアティーの遺物。


■13:15

クリス(短剣)と影絵。

「ふうみん」は、このクリスはジャワ島の博物館に多くあり興味を持った。


■13:15

クリス(短剣)のパーツの説明。

英語では「Kris」ないし「Keris」と表記される。

クリスは独特の非対称の短剣である。

武器であり霊的なものでもあるクリスは、幸運ないし悪運を持つ存在と考えられている。


■13:15

クリスは、インドネシアやマレーシア、ブルネイ、タイ南部、フィリピン南部で主に見られる。


■13:36

銅鼓。

何処の博物館にもあるネ。


■13:42

破壊されたヨニ。

シュリーヴィジャヤか扶南かクメールか?

・・・そんな事に思いを巡らすのが面白い。


■13:43

赤砂岩の仏陀頭部。


■13:44

クメールの祠堂の模型。


ソンクラー国立博物館(Songkhia National Museum)



■14:27 ソンクラー国立博物館(Songkhia National Museum)。この中国様式の建物は、1878年にソンクラー副知事により建てられ、1973年に国定記念物として登録され、1982年に国立博物館として開設された。


入場料、150バーツ。


■14:33

実は、使用したカメラ(Canon G9X)のタッチパネルを誤って触り、画像の大きさが L → S になっていた。

その為、画像が小さくて、説明等が読めなく本当に参りました。


ヴィシュヌ像

6~7世紀ごろ


この像には支え棒があり、宝冠にも文様がないため、「扶南」のものと考える。


■14:35

リンガとヨニ

8~9世紀


■14:37

この仏陀像はチャイヤーの国立博物館に展示してあった物と同じだ。

この扶南様式の仏像の特徴は
1 丸い顎
2 弓なりの眉
3 杏仁の目
4 頭部の螺髪
5 王子時代の重い宝石による耳たぶ
6
下着からはみ出た胴回りの肉
7 組んだ足の大腿骨
8 右肩がむき出しの薄い外衣
6世紀半ば真臘に敗れて、盤盤に逃れた扶南が船で運搬したか、仏師がこの地で制作した像だろう。

扶南 → 盤盤 の証の仏像で、大変貴重な物と考える。


■14:39

Chandrasala(Window Imitation)

馬蹄形の窓から覗く顔

ドヴァラーヴァアティ様式

7~9世紀


■14:40

仏像頭部

ドヴァラーヴァアティ様式

7~9世紀


■14:42

日本軍の大きなパネルに驚く。

1941年12月8日、第二十五軍先遣兵団は、シンゴラ(ソンクラーの当時の名称)の第一回上陸部隊の先頭部隊が上陸に成功。

上陸後は英国領事館を占領し、シンゴラ港に上陸根拠地と水上基地の設営を始めた。

陸海の航空部隊が陸戦支援し、哨戒を実施した。


■14:49

ナンディン像

シュリーヴィジャヤ様式

5~7世紀


■14:50

リンガ

シュリーヴィジャヤ様式

5~6世紀


思っていたより古い遺物があった。


■15:02

ソンクラー国立博物館の裏の駐車場に向かう。

博物館横には、60メートルのレンガの壁がある。

この壁は、1830年代に当時の統治者によって建てられたものだ。


■15:03

国立博物館の建物は、南部中国とポルトガルの建築様式を取り入れてある。


■15:03

博物館裏の収蔵庫には、木製の破風など大きなものが展示されている。


■15:06

また、石造物もあるのでお忘れなく。


ハートヤイのATK Garden Hills Hotel


■15:16

ハートヤイのATK Garden Hills Hotel に向かう。

12年前の静かなソンクラーの街の面影は、今や少なくなった。


■16:13

ATK Garden Hills Hotel にチェックイン。

「yayo」が体調を崩して、薬を飲んで早々に寝込む。


■18:09

今晩の夕食は、ハートヤイの名物の「フカヒレ」と「燕の巣」のシーフードの予定だった。

レストランは市内の繁華街なので、駐車場も決めていたのに・・・


■18:31

ホテルの前にセブンイレブンがある。

ここで、夕食を買おう。

残念ながら、「フカヒレ」と「燕の巣」はお預けだ。


■18:38

セブンイレブンからの帰り道、子供の騒ぐ声が聞こえてくる。

何だろうと、覗いて見たらプールで遊んでいた。


■18:47

今日の夕食は、サンドウィッチとおにぎりと缶ビール2本。

夕食代、177バーツ。


早く、「yayo」が元気になってもらいたいネ。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 220キロ
累計の走行距離 1189キロ
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