第22部 南インド、レンタカー旅行
◆行程8日目 ベルールとハーレビート巡り
      ベルールとハーレビート、それからべラワーディ、ドッタガッダヴァッリ遺跡を見学   2016/12/13(火) Google map 
朝のホテルラーマ


■5:18

朝起きて、窓の外を見てビックリした。

大雨が降っている。

まさか、乾季のこの時期にこんな大雨が降るなんて思っても見なかった。。

仕方がない、後でフロントで傘を借りよう。


■7:46

ホテルラーマの1階のレストランで、朝食を摂る。


■8:02

マサーラードーサーを初めて食す。

中に、ジャガイモのカレー炒めが入っておりなかなか美味しい。


ベルール(Belur)


■8:40

ベルールに向かおうとして駐車場に行くと、昨日洗車してくれた警備員が左前のタイヤを指さす。

明らかに、空気が漏れている。パンクなのか?

隣のガソリンスタンドに行き、空気を入れてもらう。

空気圧は1.6㎏ だったので、3.0kg にして出発する。


■8:46

国道57号線を走る。

朝からの雨、そしてパンクの疑い?で、気分は最悪だ。

タイヤのことを考え、スピードは控えめにした。


■9:25

ベルールの街に入る。


■9:29

目の前に、黄金色のゴブラが見えて来た。


■9:34

ゴブラの前に車を停めて、靴を脱いで車にしまう。

このチェナケーシャヴァ寺院(Chennakeshava Temple)は、現役の寺院なので入場料は無料だ。


■9:35

チェナケーシャヴァ寺院に入るとポールが建っており、その裏にガルーダ像が立っている。

チャールキア朝の封臣だったホイサラ家は、12世紀になると独立状態になった。

そのホイサラ家のヴィシュヌヴァルダーナ王が、チョーラ朝に対すて戦勝を記念して、1117年に建立したのがチェナケーシャヴァ寺院だ。

寺院の名前の意味は、「チェン」は「美」、「ケーシャヴァ」は「ビシュヌの別名」だという。


■9:36

寺院の正面に、マンダバの入口が見える。

ホイサラ様式の建築は、北インドと南インドの建築様式の中間だ。

寺院の高さはないが、地面からの基壇が一段上がっているのが特徴で、独特の星型をした寺院建築である。


9:38
■9:38

マンダバの入口には、病的ともいえる繊細な彫刻に驚く。

特に、リンテルの彫刻は素晴らしい。

リンテルの中央には、ガルーダを配している。


■9:38

入口の両端には、ホイサラ朝の紋章である獅子とサラ(ホイサラ朝の創始者)の石像。


■9:38

マンダバ内のホールの列柱は48本。

緑色の結晶片岩を、ろくろを使い成形した美しい柱。


■9:41

正室の入口のリンテルには、中央にヴィシュヌとラクシュミーが彫られている。

正室内には、女性の形をしたヴィシュヌ像が安置されている。



■9:42 天井の息をのむ精緻な彫刻。


■9:42

ブロンズ像と見間違う、素晴らしい彫りの神像。


■9:43

「ナラシンハ柱」と呼ばれる、浮き彫りがびっしりとされた石柱。


■9:44

柱頭の女神像。


■9:45

美しい女神像。


■9:45

柱の基壇部の彫刻も見事だ。


■9:47

マンダバから、ゴブラを眺める。



■9:55 ホイサラ朝の建物は独特の星形をしている。


■9:56

マンダバの正面入口近くの軒天井に彫られた、有名な「鏡を見る美女」。


■9:57

基壇部に彫られた馬や獅子や象は、一体一体の動きが違う。



■10:00 壁面を飾る神像たち。



■10:00 野猪(ヴァラーハ)に化身したヴィシュヌ像。



■10:07 境内の奥にある、小祠堂のマンダバ。


■10:14

チェナケーシャヴァ寺院を出ると、門前ではデモ隊がいた。


ハレービード(Halebid)


■10:35

ハレービードに向かう道は、悪路だった。

タイヤにパンクの恐れが在り、慎重に運転する。


■10:52

ハレービードの街に入り、ホイサレーシュワラ寺院(Hoysaleswara Temple)が見えて来た。


■10:53

駐車場は、こんな雨の中でも一杯だった。



■11:00 ホイサレーシュワラ寺院(Hoysaleswara Temple)に入る。ここも入場料は無料だった。ホイサレーシュワラ寺院の名前の意味は、「ホイ」は「殺す」、「サレ」は「男の名前」で「シュワラ」は「シヴァ神」だという。

1310年にハジール朝の侵入を受け廃墟と化す。「ハレービード」とは、「廃墟の町」との意味だという。


■ホイサレーシュワラ寺院
 (Hoysaleswara Temple)

1121年に、ホイサラ朝のヴィシュヌヴァルダーナ王とその妃チャンタレの2人のヒンドゥー寺院として建立したため、寺院内には2連の本殿とナンディ像がある。
「地球の歩き方」より


■11:01

この寺院には、先に見たチェナケーシャヴァ寺院のような大ゴブラが無い為、地味な印象だ。

門衛神のドヴァラパーラが出迎えてくれた。


■11:03

聖室入口のリンテルは、中央にシヴァ神、両端にマカラを配している。


■11:02

緑色の結晶片岩の石柱は、ろくろで成形されている。


■11:03

聖室内に安置された、本尊のシヴァリンガ。


■11:03

天井には、蓮の花が彫られていた。


■11:05

見事な彫りの神像たち。


■11:05

寺院内は、見学者でいっぱいだった。


■11:10

壁面の精緻な神像彫刻。


■11:11

裏庭も見学者でいっぱいだ。


■11:15

北側にある、妃の寺院のナンディ像。

一つの岩から掘り出された。


■11:15

その北側のナンディ堂から、マンダバ入口を望む。


■11:17

こちらは南側にある、王の寺院のナンディ像。

こちらも、一つの岩から掘り出された。


■11:21

ソーマスートラには、マカラが彫られている。


■11:22

びっしりと彫られた基壇の彫刻。


■11:22

星形プランは、彫刻面を多くするため考えだされたという。


ベラワーディ(Belavadi)


■11:28

ハレービードの駐車場を出る。


■11:44

北上して、12キロ先のベラワーディ(Belavadi)に向かう。


■11:46

狭い田舎道も、グーグル先生が教えてくれるのでとても楽だ。


■11:53

ベラワーディ(Belavadi)のヴィーラナーラーヤナ寺院(Vira Narayana Temple)に着き、入り口前に車を停める。


■11:54

入口のマンダバ。

両端には象の石像が置かれている。


■11:55

ヴィーラナーラーヤナ寺院は、大規模なホイサラ寺院であるが訪れる人は誰もいない。

1116年に建立された、ヴィシュヌ神を祀る寺院だ。

建物の上部の屋根が、完璧に残っているのはうれしいね。


■11:55

マンダバ入口に置かれた、石象は破損されていた。


■11:56

マンダバには、見事なろくろ形成の石柱が並んでいる。


■11:57

聖堂入口のリンテルは、ガジャラクシュミー像だ。


■11:59

ソーマスートラは簡素な造りだ。


■12:00

壁面彫刻の神像も見事なものだが、ベルールとハレービードを見た後では、感動も少ない。


■12:02

3つの寺院の中の一番奥の寺院。

奇麗なシルエットだ。

青空だと写真が映えるのだが、この雨では・・・


ドッダガッダヴァッリ(Dodda Gaddavalli)


■12:06

ベラワーディ村を出発し、ドッダガッダヴァッリ(Dodda Gaddavalli)へ向かう。


■12:46

ドッダガッダヴァッリへの心細くなるような田舎道を走る。


■12:48

ドッダガッダヴァッリ村のラクシュミデヴィー寺院(Lakshimidevi Temple)に到着。

この寺院にも、観光客は誰もいない。


■12:49

寺院は、Kullahana Rahuta と妻の Sahaja Devi によって1113年に建立されたホイサラ様式の建築。



「インド建築案内」より
■ラクシュミデヴィー寺院
 (Lakshimidevi Temple)


ラクシュミデヴィー寺院は、正方形の7フィートの高さ(2.1m)の壁に囲まれ、入口のポーチがある。

この、寺院の情報は「インド建築案内」だけしかない。

平面図を見ると、十字型の真ん中にマンダバがあり、端に4つの聖室がある。

各聖室には、ラクシュミー、ヴィシュヌ、シヴァ、カーリーが祀られている。


■12:49

ポーチの屋根は平屋根で、軒の部分には黄色い塗装がなされている。

ここから寺院内に通じているが、鉄扉の鍵が掛かっている。

老婆が、寺院の前の家から出て来て鍵を開けてくれた。


■12:50

続いて、寺院の鍵を開けてくれる。

こんな奇妙な形をした、ヒンドゥー教寺院は初めてだ。


■12:50

中央のマンダバの複雑な天井には、笛を持ったクリシュナの彫刻が施されている。


■12:50

聖堂内に安置されたカーリー像。


■12:50

カーリー像のリンテルには、奇妙な顔の像が彫られている。

何だいこれは!

この牙は、どこかで見た!

そうだ、ジャワ島だ!



■12:51

聖室の門衛神も、まったく見た事のない像だ。

祀っているのがカーリーだから、この門衛神もカーリーの特徴を持った悪魔だ。

肉切り包丁と生首、そして舌を出している。

正室に向かって左側の、Bhoota という死体から生き返った悪魔。


■12:51

向かって右側の、Preta という死体から生き返った悪魔。

額には赤い塗料が塗られ、毒々しい。


■12:52

気味が悪くなってきた。

このガルーダも何か気味が悪い。


■12:53

マンダバ内は暗く、フラッシュを焚かない主義の「ふうみん」のカメラでは他の聖室内は映らない。


■12:53

簡素なソーマスートラと、頑丈な壁。


■12:54

寺院内のもう一方の扉。

階段には象が彫られ、脇には石碑が置かれている。


■12:56

鍵を開けてくれた老婆に、チップを渡し寺院を去る。


ラーマホテルへ


■13:07

雨の降る州道57号線を走り、ラーマホテルへ戻る。

あまりにもショッキングなラクシュミデヴィー寺院に接し、頭が混乱する「ふうみん」だった。


■13:40

ホテルの1階のべジレストランで、昼食を摂る。

朝からの雨で、珍しくビールを飲む気分ではない。


■13:41

ミールスとラッシー、ティーを注文。

味は普通だった。

代金は、326ルピー。


■17:53

駐車場の車のタイヤを見に行く。

空気が少し漏れている。

スタンドで補充すれば、この旅行の間どうにか持つと判断した。


■20:30

夕食は、4階のリキュールラウンジで摂る。

ビールとトマトスープ。


■20:41

シンガポールヌードルとチキンペッパーを注文。

ビール2本飲んで、代金は716ルピー。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 113キロ
累計の走行距離 1254キロ
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イサーンの大地走行2000キロプラス 南インド、レンタカー旅行。