行程4日目


大回りコースとロリュオス遺跡群見学




5:49

ホテルの部屋の窓から東側を望む。

朝日が出、空が青い。今日も天気は大丈夫そうだ。



7:00

ストゥンシェムリアップホテルの朝食のフルーツは美味しい。

毎日5種類ぐらい出ており、その内半分は日替わりだ。



Baksei Chamkrong 年代 : 948年
創建者 : ラジェンドラヴァルマン2世
宗教 : ヒンドゥー教

8:18

昨日、一昨日と通り過ぎたバクセイチャムクロンに行く。

南大門手前のこの遺跡は、他の観光客は皆通り過ぎて行き誰も居ない。



8:26

3層の基壇の上に一基の主祠堂を載せたピラミッド型寺院だ。

基壇はラテライト、主祠堂はレンガで造られている。

下に居る「yayo」が米粒に見える。



8:27

レンガの主祠堂の壁龕に彫られたデヴァターは、漆喰が剥げ落ち輪郭線が残るのみ。



8:28

偽扉が思っていた以上に綺麗に残っていた。

これ以上後に下がると転落しそうで、へッピリ腰で撮影。



Preah Khan 年代 : 1191年
創建者 : ジャヤヴァルマン7世
宗教 : 仏教

8:43

プリアカーンの西参道。リンガを模した境界石が並ぶ。

日本の寺院の参道を彷彿とさせる。



8:43

境界石に彫られたシンハ。愛嬌のある表情をしている。



8:47

ラテライトの外壁には、ナーガを踏みつけた巨大なガルーダ像がある。




9:01 まぐさ石に彫られた、軽快に踊る13人のアプサラスのレリーフ。


9:06

円柱で支えられた、多分、アンコール遺跡で唯一の2階建ての建物だ。

まるで、ギリシャの神殿のようだ。



9:09

東塔門で引き返そうと東参道を見ると、見慣れた形の建物が見えた。

ジャヤヴァルマン7世が121ヶ所に設けた「ダルマシャーラー」と呼ばれる「宿駅」だ。

「ふうみん」はタイのタームアン遺跡で見たが、ここの宿駅はデヴァターのレリーフもあり綺麗に残されていた。感激!感激!



Banreay Prei 年代 : 12世紀後半
創建者 : ジャヤヴァルマン7世
宗教 : 仏教

9:42

バンテアイプレイはドライバーも知らない遺跡だった。通りすがりの人に場所を聞く。

バンテアイプレイに着くと、ドラーバーのMr.
KHEMも興味深そうに着いて来た。

狐目のデヴァター像があった。



Neak Pean 年代 : 12世紀後半
創建者 : ジャヤヴァルマン7世
宗教 : 仏教

10:01

ニャックポアンは大池を中心に小池が四方にある特殊な形をしている。

残念ながら池の水は枯れていた。

観音菩薩の化身、神馬バラーハにすがりつき、人食いの鬼女から逃げ出す商人達を救済する彫刻がある。



10:02

ニャックポアンは「絡み合う2匹のナーガ」の意味で、2匹の大蛇が基壇を取り巻いている。

そのヘビの絡み合う尻尾の先。



Krol Ko 年代 : 12世紀後半〜13世紀前半
創建者 : ジャヤヴァルマン7世
宗教 : ヒンドゥー教

10:18

ニャックポアンの道を挟んで、反対側にある小さな寺院。

デヴァターのレリーフがある中央祠堂。



10:19

ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ神の彫られた破風。



Ta Som 年代 : 12世紀後半
創建者 : ジャヤヴァルマン7世
宗教 : 仏教

10:34

タソムの西塔門。

四面仏があり、一目でジャヴァルマン7世の建立と分る。



10:36

この寺院は当時「珠玉の白象寺院」と呼ばれ、22体の神像が安置されていた。

安らかな表情の耳たぶの長いデヴァター像。



10:42

レリーフの清掃作業が行われていた。

見ていると、水と歯ブラシで苔や汚れを丹念に洗い落としていた。



East Mebon 年代 : 952年
創建者 : ラジェンドラヴァルマン2世
宗教 : ヒンドゥー教

10:55

東メボンは特に期待していなかったが、いい遺跡だ。

952年、ラジェンドラヴァルマンが東西7.5キロ、南北1.8キロの巨大な東バライの中央に建立した寺院だ。

今、東バライに水は無い。



10:56

5基のレンガの祠堂には、非常に状態のいいまぐさ石が沢山残っている。思わず、うれしくなる。

1000年以上も何でこんなに綺麗に残っているのだろう?砂岩が上質なのかな?

後世のジャヴァルマン7世の頃の砂岩は質が悪く、レリーフの保存状態の悪いのが多い。



10:57

偽扉も良い状態だ。コロネット(側柱)も綺麗だ。



11:03

基壇四隅の巨大な象の像や、獅子像が青空に映える。



Pre Rup 年代 : 952年
創建者 : ラジェンドラヴァルマン2世
宗教 : ヒンドゥー教

11:18

プレルーフは東メボンの南1.5キロにあり、東メボンに良く似ているが、まぐさやレリーフ状態は悪い。

正面に王を荼毘に付した石棺があり、中には花が咲いていた。

「プレルーフ」とは身体を裏返す。荼毘に付すという意味だが、この名前は近世になって付けられた。

ラジェンドラヴァルマン2世は庭師に殺されたという伝説があり、この石棺で荼毘に付されたのだろうか?



11:20

石棺を見ていたら、日本語が聞こえた。

「これを預かって下さい」とガイドにリックを預け、若い男性が一気に階段を駆け上っていった。

瞬間、その若さに嫉妬した。



11:25

東塔門の左手に3基の祠堂群があり、まぐさ石はつくりかけだ。

この祠堂群は第一周壁と第二週壁の狭い間に不自然に建てられている。

ラジェンドラヴァルマン2世の息子ジャヤヴァルマン5世の治世に増築されたと思われる。



Prasat Bat Chum 年代 : 10世紀中葉
創建者 : ラジェンドラヴァルマン2世
宗教 : ヒンドゥー教

11:42

プラサートバッチュムへ行く道はダートで狭い。しかしこの道は、かっての王道でベンメリアに続いていた。

その道を左折して数百メートル離れた突き当たりに遺跡はあった。

3基のレンガの祠堂が経っている小さな遺跡だ。



11:42

東メボンの建設を指揮した高官のカヴィーンドラーリマタナが953年に建設した寺院。

この状態が良く残っている碑文から分るという。

もう直ぐ正午だ。一旦ホテルに帰り休憩しょう。





13:04

ホテルから2軒隣のオールドマーケットに面した交差点にあるメキシコ料理の「VIVA」に行く。

ナチョス(チップスのチーズがけ)やエンチラーダス(とうもろこしの粉に具を詰めたもの)がビールに良く合う。

なかなか旨い。ビールがすすむ。



13:20

一転、空に暗雲が立ち込め凄い雨が降ってきた。

先ほどまで道端にいた。トゥクトゥクや物売りの屋台もみんな何処かに雨宿りに避難している。

皆、素早い!



13:29

10分ほどで雨がやんだ。

あの、物凄いスコールは何だのか?

雨雲は過ぎ去り、一転素晴しい青空が。



13:43

スコールに気を取られ、いつの間にか食事を食べ終えていた。

何か物足りない。隣の人の食べているのを指差し注文し、ビールを追加して仕切り直しだ。

料金は14ドル。
評価は★3つ。



Roluos Group 年代 : 10世紀後半
創建者 : スールヤヴァルマン1世
宗教 : ヒンドゥー教

15:15

車に3時にホテルに迎えに来てもらい、ロリュオス遺跡群に向う。

「yayo」は疲れ気味なのでホテルで休憩するといい、見学をパスする。

ロリュオス遺跡は、国道6号線を東に15キロ。このアンコールの地で一番古い遺跡群だ。




Lolei 年代 : 893年
創建者 : ヤショーヴァルマン1世
宗教 : ヒンドゥー教

15:25

インドラタターカという大貯水池の中央の小島の上に建設された寺院。

現在、4基の祠堂が残っている。



15:26

デヴァターのレリーフもきれいに残っている。



15:28

愛嬌のあるガルーダの口から、ナーガが出ている。

馬に乗った神も出現。



Preah Ko 年代 : 879年
創建者 : インドラヴァルマン1世
宗教 : ヒンドゥー教

15:36

プリアコーは基壇上に6基の祠堂が建っている。

現在、中央の祠堂は修理中だ。



15:37

経蔵の多孔型窓。連子窓の初期の形だ。



15:38

プリアコーとは「聖なる牛」という意味で、この3体の聖牛ナンディンに由来する。

という事は、この遺跡はシヴァ神を祭ってある。



15:39

門衛神ドヴァラパーラは力強い。



15:46

本来なら顔だけのカーラだが、立派な両腕が付いている。



Bakong 年代 : 881年
創建者 : インドラヴァルマン1世
宗教 : ヒンドゥー教

15:56

参道の入り口にはナーガの欄干がある。

頭の上に雲が無く、胴体を地面に付けた形は古い形のナーガだ。

カオプラヴィハーンのナーガを思い出す。



15:58

強い西日を浴びてピラミッド型の寺院が黒く浮かぶ。

大きな中央祠堂が印象的だ。



16:03

空に向って建つ中央祠堂。

高さ15メートル。アンコールワット様式なので、多分12世紀に再建されたものと思われる。




16:07 ここで見たかったものがある。1ヶ所だけに残された阿修羅の戦闘場面である。そのレリーフを見た瞬間、驚きよりも、悲しさが先にたった。信じられない。

誰だ!この1枚だけ奇跡的に残ったレリーフに、いたずら書きをした奴は!

阿修羅の目から涙が出ている。本当に悲しい。こんな事をする奴が居ると、素晴らしい物はみんな博物館の中に収蔵されてしまうゾ。


16:11

プリアコーと同じ様に多孔型窓があった。

こちらは中の孔が丸くより装飾的だ。

雨が降り出してきた。昼のスコールを思い出す。

あの、バケツをひっくり返した様な雨はもういい。濡れない内にホテルに帰るとするか。

今日の車のチャーター料は40ドル+チップ5ドル。また、明日も朝8時に頼む。





21:24

シェムリに来て4日目。3日間の遺跡巡りでかなりの疲労だ。「yayo」は午後からは休憩していた。

今晩の食事はスタミナをつけるために中華にしょう。餃子が食べたい。

北京餃子大酒楼に行くが、残念な事に満員だ。

仕方が無い。その近くのウッドハウスに行く。



21:09

マーボー豆腐やホイコーロー、水餃子を頼む。それから、空心菜のオイスターソース炒め。

旨くない。特に、オイスターソースが良くない。

料金は14.5ドル。
評価は★一つ。


…さあ、ホテルに帰ろう。



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