5.王宮地区

南の遺跡群のハンピバザールにある駐車場までは、ホテルから車で4.5キロ10分の距離。




ザナーナーエンクロージャー(Zanana Enclosure)



王宮地区の北側にあるザナーナーエンクロージャー(Zanana Enclosure)に入る。前述のヴィッタラ寺院との共通入場券が必要だ。



ロータスマハル(蓮の宮殿)に来たら、遠足の子供たちでいっぱいだ。



ロータスマハルは、ヒンドゥー様式とイスラム様式の折衷の建物である。屋根はヒンドゥー寺院によく見られるような四角錐ピラミッド型で、一階の柱と柱の間のアーチは、尖状アーチにひだを加え輪郭線を3重にしてある。



象舎は一列に並び、中央部のみ多層化し、両側の5室ずつには、異なるドーム屋根が載っている。



矩形の望楼と王宮の檀。



八角形の望楼。



宝物庫(Treasury)。



残念ながら宝物庫の扉には鍵がかかっていた。



宝物庫の前に置かれたレリーフ、Architectural Member。


ハザーララーマ寺院(Hazararama Temple)



ハザーララーマ寺院(Hazararama Temple)は、王宮地区の北西のはずれにあり王室礼拝所と考えられている。15世紀に建てられ、ヴィシュヌ神とその化身のラーマを祀っている。



東門入り口の基壇彫刻。何か微笑ましい。



オープンマンダバ。



本堂(ヴィマーナ)は南方型をしている。



マンダバの入り口から聖室を望む。



マンダバ内部には、他の石材と異なる4本の黒花崗岩の柱がある。そこには、クリシュナやブラフマーなどの神々が彫られている。



マンダバの天井彫刻。



聖室の木製のドア。「ふうみん」は、このような木製ドアが大好きだ。クメール遺跡から始まった遺跡巡りでは、木製のドアなどは残っていないから現役の寺院だった頃を想像するしかない。



「ガネーシャと妻」のレリーフ。この図案は、初めて見たと思う。



壁面には、ラーマーヤナ物語の場面が彫刻されている。


地下シヴァ寺院(Underground Siva Temple)



地下シヴァ寺院(Underground Siva Temple)。正式名称はプラサンナヴィルパークシャ寺院 (Prasanna Virupaksha Temple) 。14世紀ごろに建てられたというこの寺院は、地表を10メートルくらい掘り下げた所に建設されている。



寺院の入り口は簡素なものだ。この寺院は未完成だったらしい。



本殿の内部は地下になっており、水が溜まっている。何で、こんな構造になっているのだろう?



ナンディ像は分かったが、リンガはよく見えなかった。



寺院の柱には彫刻がなく、これは未完成と考える。



本堂脇の建物の柱には、見事な彫刻がなされている。この建物は地下シヴァ寺院より、数世紀古く建造されたという。


マハーナヴァミディッバ(Mahanavami Dibba)



城壁には巨大な石がそのまま使用されている。



巨大な石に石矢があった。



マハーナバァミディッバは王宮地区の最大の建築物であるが、今は基壇しか残っていない。高さ10メートルの3段からなるピラミッド型基壇で、ここには宝石をちりばめた白檀やチークを使った建物があったという。この建物は、王や王族が儀式や格闘技・舞踏を観覧するのに使用されたという。



基壇に施された、象や馬の行進のレリーフ。



マハーナバァミディッバから眺めた広大な王宮跡。



向こうに階段状の池が見える。



石造りの水道橋。



この正方形の階段池は、1990年代になって発見された。発掘される以前は、砂に埋まっていたため破損がほとんどない。この階段池に関する資料は残っていないが、独特なデザインから王の宗教儀礼に使用していたと考えられている。



石造りの水道橋から、階段池への注水口。


王妃の水浴場(Queen's Bath)



王妃の水浴場(Queen's Bath)は、外形は無表情の矩形の建造物。



水浴場は15メートル四方で、周りは回廊で囲まれている。水浴場にバルコニーが突き出ている点など、イスラム建築の影響を多分に受けている。王は水浴びする女性から、夜の相手を選んだという。千夜一夜の物語の舞台の様だ。



水浴場の水の取り入れ口。外部の用水路から引いていた。


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イサーンの大地走行2000キロプラス ハンピへの招待
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