1 エローラ遺跡について
■エローラ(ELLORA)

●場所

・北緯20度11分  東経75度11分
・アウランガバード(Aurangabad)の北西約30キロにある
・レンタカーを運転して、アウランガバー市内のホテルから約40分で到着


●概要(2012年11月時点)

・世界遺産登録…1983年
・開場館時間…6時~18時
・休み…火曜
・入場料…250ルピー
・駐車料…10ルピー
・駐車場…16窟前にあり、ヒンドゥー教窟(第29窟)および
 ジャイナ教窟(30~34窟)へは車で行け、駐車場も完備している
・食事…駐車場近くに、数軒のレストランがある


●遺跡の配置

エローラの石窟は南端から順に

・第1~12窟が仏教窟
・第13~29窟がヒンドゥー教窟
・第30~34窟がジャイナ教窟

開窟の時期は紀元6~9世紀ごろ、ただしジャイナ窟は8~10世紀ごろと推定


●エローラに見られる精神史(Wikipediaより)

石窟寺院群は南西方向に面した崖に掘られている。東に掘られているものほど古く、西に行くほど新しい。

東のものはほとんど仏教石窟で、中央付近のものはヒンドゥー教、西の方のものはジャイナ教の石窟寺院となっている。年代も、仏教の石窟がもっとも古く、次にヒンドゥー教、ジャイナ教の順で新しくなっていく。仏教の石窟寺院はまさに石窟で、狭い導入部と広い奥の空間という構造のものが多い。

ヒンドゥー教の石窟寺院は初期のものは仏教石窟と同じような構造をしているが、中期のものは複数の入り口や窓が設けられ、いくらか開放的になっている。さらに後期のものになると、完全に掘り下げられて広間が中庭状になっていたりする。カイラーサナータ石窟寺院にいたっては神殿そのものが完全に外部に露出してしまっている。

ジャイナ教の石窟寺院はヒンドゥー教後期の様式を真似ている。外部に露出した神殿もある。石窟は小規模だが装飾が多く、それぞれの石窟は連結されており、活動的な雰囲気が感じられる。

このようにエローラの石窟寺院は、概して新しくなるほどその様式が外部に開放的になっていくが、それはそのまま人間の精神史を表している、とも言われている。

初期の仏教は己の救済だけ追究する内向的な思想であったという。そのため瞑想室のような閉空間を必要とした。時代が下がるにつれ、徐々に宗教は大衆を救う大乗的なものに変化し、それにつれて石窟寺院も開放的になっていく。ついには石窟そのものが必要なくなりエローラは放棄された、と言われている。

「西インド015エローラ」より






「エローラへの招待」について


2012年11月、ムンバイからレンタカーを駆って2週間ほどデカン高原を中心としたインド中部の遺跡巡りをした。

その時の旅行記は  に載せたが、載せきれない膨大な量の遺跡の写真が残った。

そこで、大きなサイズの写真を多用した「インドの遺跡シリーズ」を制作しようと思い、この「エローラへの招待」を作成した。

2015年1月 「ふうみん」


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イサーンの大地走行2000キロプラス エローラへの招待
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