イサーンの大地走行2000キロプラス イサーンについて私が知っている二、三の事柄
05、メコン回廊






「yayo」 ふうみん Q&A
「ふうみん」がメコン回廊の地図を作ったので、見てみたら「東西回廊」「第2東西回廊」「南北回廊」だけでなくて、中国の昆明や安寧とハノイを結ぶ回廊まであるのね。
そうだね。「メコン経済圏」と呼ばれる経済圏が今とても注目を集めているんだ。メコン経済圏については別に解説したいと思うので、今回はこのメコン経済圏を結ぶ道路網すなわち「メコン回廊」について説明しょう。
まずは「東西回廊」ね。大河メコンに日本のODAで建設中のタイのムクダハーンとラオスのサバンナケットを結ぶ「第2メコン国際橋」の工事の状況をわざわざ見に行ったものね。
「東西回廊」の重要なポイント「第2メコン国際橋」を2年前に見に行ったね。その後大きな事故があったにもかかわらず、当初の工期通り12月に完成予定なんだ。そうすると2007年にもベトナムからラオス、タイ、ミャンマーを東西に貫く1000キロの道路が貫通するね。
特筆すべきは、この「東西回廊」によってベトナムのダナンとタイのバンコクまでが高速道路で繋がり、これによる経済効果は両国にとって非常に大きいと考えられるんだ。特に最近はエネルギー交易や製造業の部品供給などの面で共存共栄関係を築きつつあるからね。
「東西回廊」だけでなくて、「第2東西回廊」もタイのバンコクとベトナムのホーチミンを結ぶのね。そうするとタイとベトナムのインドシナ半島の二大国が二つの「メコン回廊」で手を結ぶのね。
「第2東西回廊」のカンボジアの国道1号線の整備とメコン第2橋の架橋については、日本とASEANの特別首脳会議東京宣言で日本のODAで全面支援を表明して整備が進行中だから、これが開通するとホーチミン(ベトナム)、ブノンペン(カンボジア)、バンコク(タイ)と三国間の主要都市を結ぶ輸送時間が大幅に短縮されるね。
アランヤプラテートからの道路やパタヤのバイパスが素晴らしい道路の訳が良く分ったわ!両方の道路とも「第2東西回廊」の道路なのね。
次に「南北回廊」について聞きたいんだけれど、タイの道路は1号線と2号線を通るということなのね?でも、1号線から先のチェンコーンに橋は架かっていないわね。
「ふうみん」もこの「南北回廊」地図を描きながらその点を疑問に思って調べたら、2004年3月にパクセで開催されたタイ・ラオス合同閣議で、タイのタクシン首相がフエサイ(ラオス)とチェンコーン(タイ)間の架橋への支援を表明しているんだ。
と言う事は、近い内に工事が始まると思うよ。何しろその先のラオスの国道A3のフエサイからボーテンまでの227キロについては、タイと中国の資金援助で2007年の年央には完成の予定だからね。
そうすると「南北回廊」は中国の雲南省昆明からラオス北部の二つのルートを通りタイのバンコクまで通じる幹線になるのね。
そうだね。昆明からバンコク間2000キロの大動脈になるね。それだけでなく、昆明からベトナムの首都ハノイ、その先のハイフォン港を結ぶ。さらにハノイから中国の広西チワン族自治区の南寧をも結ぶんだ。
雲南省の人口は4450万で、一人当りのGDPが950ドル。広西チワン族自治区の人口は4925万で、一人当りのGDPが1000ドル。両地域とも一つの国と考えてもいい規模だね。
話を聞いていると、すごく壮大な「大メコン経済圏」を結ぶ、大動脈の「大メコン回廊」なのね。
メコン経済圏は3億人を超える人口を有する、巨大な市場となる潜在能力を秘めているね。
あと、この地図には書かなかったけれどチェンセーンの東に新しい道路と橋が出来たのは知っているよね。
昨年、新しい道路は通ったし、橋が開通したと云うのは「サイトの掲示板」にShinjiさんからの書き込みで知っているわ。
そう、あのチェンセーンに新しく出来た橋の道路は、ミャンマーからラオスに通じて何と「南北回廊」のもう一本の道路になるんだ。だから、このメコン経済圏の「メコン回廊」からは目が放せないね。
「ふうみん」がわざわざ地図を作った訳が分ったわ!
きっと近い将来「メコン回廊」をレンタカーで走行したいのね。「メコン回廊走行2000キロプラス」なんてホームページを作ったりして。

2006.07.15掲載



 

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