■行程2日目>ロイエットへ



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■06:20  長旅の疲れで昨晩は熟睡したせいか、6時には眼が覚めた。「yayo」に言わせると年だそうだ。

窓の外を見ると朝もやの中、コラート(ナコンラチャシーマー)市内が見渡せる。


■06:52

外に出ると朝日がまぶしい。

空は雲一つない晴天だ!まさにタイの乾季を実感する。

ホテルの周りを散歩する。ロイヤルプリンセスの白い建物が朝日に映えて美しい。

このホテルはデシュット系列で、同じコラートの高級ホテルのシマターニー(最初シェラトン系列だった)に対抗して建てられたと言われている。


■06:54

ホテルの駐車場には昨日からの友、ホンダシビックも朝日に輝いている。

思わずこれからの走る3000キロの無事を祈った。


■7:16

ロイヤルプリンセスホテルの朝食はビュッフェ方式で、料理の種類も多いし味も良い。

また日本食のコーナーも完備している。


■7:16

「yayo」も元気でフルーツを山盛りに取る。

「よこはま」さんと3人で、ゆっくりと朝食を楽しむ。


■8:55

部屋に帰り出発の準備を終えて、ロビーでコラートマガジンの関口さんからタイやイサーンの現地の情報を色々と得る。

「よこはま」さんは10時過ぎの列車でバンコクに帰る予定だ。

9時にホテルを出発しよう。


■9:13

コラートの中心、チュンポーン門の西にあるタオスラナリ像を見学。

日曜日の朝とあって、熱心な参拝客の絶え間もない。

青空の下、日差しが強いが日陰に入ると過ごしやすい。

「よこはま」さんが、今年のバンコクは例年にも増して異常気象ですごく暑いが、ここコラートは朝晩涼しくて過ごしやすいと話していた。


■9:22

途中ガソリンスタンドに寄る。

車を止めると女の子がボンネットの上に立て札を置いた。

タイ語で何か書いてある。

ここは「よこはま」さんの出番だ。読んでもらう。

文面は、350バーツ以上のガソリンを給油するとミネラルウォーターを1本進呈との事。


■9:33

ナコンラチャシーマー駅に着く。

コラート市内には駅が2つあるので間違いない様に注意が必要だ。

ナコンラチャシーマー駅の方が大きく便利との事。


■9:34

「よこはま」さんが切符を買う間に、「ふうみん」は駅の構内を勝手に歩き回る。

日本と違い改札口などは無い。


■9:36

窓口の「よこはま」さんが手間取っている。中の係員は一生懸命にパソコンをたたく。

どうも乗る予定の列車が満員で、切符が取れないようだ。

切符の取れた次の列車は、3時間も後になるとの事。

「よこはま」さんは、コラートの市内見物でもしてゆっくりと帰りますから、気にしないで「ふうみん」さん達は予定通りに行動してくださいと言う。

申し訳ないがここはご好意に甘える事とし、「よこはま」さんとはこの駅で別れる。


■9:52

TAT(タイ観光庁)が近くにあり、イサーンの地図を2部もらう。

内訳は、ローマ字表記とタイ語表記だ。

タイのドライブにはやはりタイ語表記の地図が必要だ。


■10:01

クメール遺跡のナンラムを目指し、北上する。

2号線をコンケーン方面に70キロほど行った所を右折して、207号線を20キロほど行った辺りの右側に遺跡は在るはずだ。



■11:34  11時過ぎに目指す場所に到着したが、遺跡の標識が全く無い。何度も行き来し5回も道を尋ねた挙句に、やっとナンラム遺跡にたどり着いた。

時計を見ると、1時間半も捜した事になる。関口さんにナンラムに行くと言ったら、「タイ語の分る私でも捜すのに大変苦労した場所ですよ!」といわれた言葉が頭の片隅をよぎる。

結局、ナンラムは向かって207号線の左側にあった。TATの地図が間違っていたのだ!これでは分らない。

しかし、怒る気にはなれなかった。まず、普通の観光客や旅行客は絶対入らない田舎の集落の中の道をずいぶんと走った。

その時「ふうみん」は「こんな道を走る日本人は始めてだろう」と「yayo」に同意を求め、そして自分を納得させながら走った。

お陰で、イサーンの貧しい田舎の風景を十分に見られたからだ。やはり、幹線道路沿いとは集落の貧しさの度合いが少し違うと思った。


■12:40

ナンラム遺跡の入口は、先程車を止めて標識を確認した所だった。

TATの地図とタイ語のスペルが少し違っていたのと、TATの地図では右側にあると記載してあり、そのため通り過ぎてしまったのだった。

207号線を左折して、5キロ行った所にあった。


■12:43

ナンラム遺跡の入口にある遺跡は、13世紀にジャヤヴァルマン7世が102ヶ所造った「施療院」の一つだ。

施療院は主祠堂、経蔵、塔門、周壁、バライからなる小規模の伽藍である。



■12:45 椰子の木の向こうに、ラテライト造りのクメール遺跡の施療院が陽の光に映えていた。



■12:46  ナンラム遺跡は2つの遺跡からなり、奥には入り口の施療院よりも古い11~12世紀に建立されたと思われる遺跡がある。3基の祠堂と2つの経堂を塀で囲んで東西南北に楼門を持っている建物だ。


■12:48

ナンラム遺跡のフレームから顔を出す「yayo」。



■12:48 見事なまぐさ石の彫刻はハンサに乗るプラフマー神。誰も居ず真昼の照りつける太陽の下、写真を撮りながら遺跡の周りや塔の中にも入りをゆっくりと見て廻る。

このナンラム遺跡は「ふうみん」が思っていた様に、イサーンの大地の片隅に忘れられた様に静かに佇んでいた。


■13:06

一時を廻り、おなかが空いた。

207号線に戻り、近くのガソリンスタンドの横にある食堂に入る。

食堂は強い日差しを避ける為、日除けがしてある。


■13:16

ソムタム、クイティオ、カオニャオ、ビール、コーラを注文する。

ビールが乾いた咽に染み渡る…旨い。

やっとソムタムが食べられた。

料金は145バーツ。


■13:53

次のクメール遺跡、クーサンタンを目指す。

207号線から202号線に入る。

この遺跡は標識が出ており、スムーズに目的地までたどり着けた。


■13:55

午後の陽光を浴びて、木立の中に3つの祠堂が建っている。

その光景を見て、思わず「yayo」がまあ、素敵!と言った。


■13:57

ここには素晴らしいまぐさ石のレリーフがあった。

盗難にあった事から、今は全て切り取られてバンコクやピマーイの博物館に収められている。

時計を見るともう2時だ。

後、三ヶ所見たい遺跡が残っていたが、その内の一ヶ所のクーサンタラットの遺跡は今回はパスする。

残り二つのロイエットに在るクメール遺跡を目指すことにしよう。


■15:29

クーカシン遺跡を目指して、202号線をスワンナプラームに向かって走る。

クーカシンの標識を見つけ右折して入る。

思った以上に貧しい集落の中を走る。

家々には雨水を溜める大きな甕がある。



■15:40 標識から10キロほど入った寺院の中にやっと見つけた。クーカシン遺跡はシヴァ神殿で1017~1087年間のバブーオン様式で造られている。


■15:43

ゆっくりとクーカシン遺跡を見て廻る。

かなり破損した遺跡だが、素晴らしいレリーフのまぐさ石が数点残っている。

また、祠堂内にはシヴァ神の乗り物、聖牛ナンディンの石像があった。


■15:44

遺跡は寺院の境内にあるが、子供たちの声がする。

この遺跡は子供たちの格好の遊び場だ。


■15:58

今来た道を戻ればいいが、かなり距離がある。

クーカシンの入口にあった地図に、今来た道をそのまま行くと214号線に出られると書かれていた。

地図に載っている道を進むと、ますます貧しい集落で道の半分は稲が天日干しされている。



■16:02 その先をさらに進むと、道は2又になっていた。同じ道幅でどちらが主道か分らない。右の道を選び、進んだが直ぐにダートの狭い道になる。間違いだと思い戻る事にする。田んぼでは稲の刈り入れの真っ最中だった。



■16:12 Uターンしてもう1本の道を走るが又ダートになる。こうなれば仕方が無いと、このまま走る事にする。

前を走るトラックの砂煙がすごい。そのうち、やっと202号線に出た。この辺り一帯が、不毛の大地「クラーローンハイ」だ。

「クラーローンハイ」とは、ビルマから行商に来た勇猛果敢なクラ-族の商人でさえ、この水も無くあまりに過酷な原野を通るときは、その厳しさに泣いてしまった。と伝えられることから付いた地名だという。


■16:46

202号線をスリン方面に進み214号線の分岐点にクウプラコーナ遺跡はあった。

猿寺と呼ばれる所だ。


■16:48

クウプラコーナ遺跡は3基の祠堂からなる。

中央の祠堂は1928年に漆喰を塗った仏塔に改築され、左の祠堂はお堂というか物置みたいになっている。

右の祠堂だけがオリジナルを保っている。

建築様式は1017~1087年のバブーオン様式から11世紀に築かれたと推定される。


■16:49

中央の祠堂を最初見た瞬間、はっきりいってガッカリした。

しかしよく考えてみると、このような形で仏教寺院に改築され、 地元の民間信仰と共に形を変えて存続するのも、また自然な形ではないかと思う。


■16:55

手前の祠堂だけがオリジナルを保っている。

ここの遺跡のガッカリ経験が、後で役立つとは思わなかった。



■17:22 ロイエットヘ向かう215号線で、イサーンの大地に沈む見事な夕日を見ることが出来た。

車を道の脇に止め、しばし沈みゆく夕日を眺める。辺り一体を静寂が包み素晴らしい大自然のショーにしばし見惚れる。


■18:47

今晩の宿ロイエットシティホテルの大きな建物は、この小さな街では直ぐに分った。

広い駐車場に、車は数台しか泊まっていない。こんな田舎の街に泊まる人は少ないのだろうと思った。

チェックインを済まし、ロイエットの街を歩く。

歩いている内に感じのいいレストランが在ったので入る。店名はタイ語で分らず。


■18:59

料理の注文は指差しで、焼き魚、トムヤムクン、ナスの焼き物(これが旨かった)カオパッド、カオニヤオ、ビール2本にコーラを注文。


■19:33

ここの従業員の女の子も陽気で楽しかった。

デジカメを見てロイエットの美人を撮れという。

撮ったが、あいにくフラッシュが焚けずよく映らなかった。


■19:39

店内の弾き語り。


■19:40

代金は358バーツ。

男の子がよく手伝ってくれたので、チップ40バーツ。


■19:53

ホテルへの帰路、巨大な屋根だけの建物にびっしりと店が入ったマーケットがあった。

最近出来たばかりの建物で電気が光々と照り、この小さな街に不釣合いな巨大さだ。

果物を買って帰る途中、マッサージ店を探すが無い。


■20:14

ホテルのレセプションで聞くと、部屋にマッサージ師を呼べるという。2時間400バーツとの事。

街に無いかと聞くと直ぐ近くにあると言い、ボーイを呼んで案内させる。なあ~んだ!ホテルの目の前で、先程も捜しながら通った所じゃあないか。

もっと商売気を出して、目に付く看板を出して貰いたいと思った。

店に入り、マッサージを受ける。とても上手で「ふうみん」は気持ちがよくなり、先程飲んだビールの酔いも手伝い少し寝てしまった。「yayo」も満足した様子だ。

料金は2時間で240バーツ。チップ100バーツ。




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