movie thater 名画座
文士系についてひとこと
「人生坐」や「文芸坐」の「文士系」は、まさに「名画座」中の「名画座」であると言ってもいいだろう。

「文士系」とはサンカ小説家として知られる「三角寛」が、昭和23年に「人世坐」「文芸坐」などの映画館経営を始め、井伏鱒二、永井龍男、河盛好蔵などを重役に迎えた所から名付けられた。

単なる名画座ではなく、映画の上映活動では「大映」が不入りの為に数日で上映を取りやめてお蔵入りにした、あの世界を震撼させたアラン・レネ監督の「二十四時間の情事」を再上映したのも「人生坐」だったし、政治的に4日間の上映のみでお蔵入りしていた大島渚監督の「日本の夜と霧」を再上映したのも「人生坐」だった。

また、「人間の条件」をオールナイト興行し、オールナイトを定着させたのも「人生坐」だった。余談だが「人間の条件」を見ていた時、隣の席に朝日新聞の記者がオールナイト興行の取材で訪れていた。取材に協力したら、お礼にアイスクリームをおごってもらった思い出がある。

なにしろ名画の宝庫で、それこそ学生時代は毎回のように通ったものだった。スケジュールやチラシ等の在庫もかなりの在庫があるので、その内整理したいと思う。まずは、とりあえず数点紹介したい。

なお、1960年代の「文士系」は下記の地図の通り、池袋東口都電通りに「人生坐」があり、丸物デパート(後のパルコ)近くに「文芸坐」と「文芸地下」があり、赤羽線の板橋駅に「弁天坐」があった。


2004.5 「ふうみん」



スケジュールやチラシ等を大幅に追加し、画像も拡大しました。

2017.4 「ふうみん」
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