第24部 タイのシルクロードをゆく
◆行程11日目 ラチャブリーに連泊して遺跡巡り
     ラチャブリー国立博物館から、クーブア遺跡見学   2019/12/12(木) Google map 
ウエスタングランドホテル(Western Grand Hotel)


■6:37

ウエスタングランドホテル(Western Grand Hotel)の周囲を朝の散歩。


■6:38

ホテルの前の道路。

ラチャブリーは静かな県都だ。


■6:56

ホテルのレストランに行く。


■7:02

おかゆが無かったので、カオパッドにした。


カオグー(Khao Ngu)



■8:15 今日の予定は、ラチャブリー周辺の遺跡を巡る。朝一番でカオグー(Khao Ngu)に行こう。4号線の立体交差を直進し3291号線を走る。道路の正面にチェディハック(Chedi Hak)が見えた。ここには帰りに寄ろう。



■8:20 3291号線を走っていると、正面にカオグーの岩山が現れた。


■8:23

カオグーの入り口の岩山には、巨大な遊行仏が金色に輝いている。


■8:27

タームルシーカオグー(Tham Ruesi Kao Ngu)の洞窟に行く。

この洞窟のタイ語の意味は、

タームは、洞窟
ルシーは、仙人
カオは、山
グーは、蛇

つまり、「蛇山仙人の洞窟」。



■8:28 洞窟に入ると、壁には金色の仏像が並んでいる。


■8:29

この正面の仏像が、5~7世紀に彫られたドヴァーラヴァティー時代の仏像。

名前は、Phra Phutthachai Tham Ruesi Khao Ngu という。

側面に並んでいる仏像は、アユタヤ時代の砂岩製の仏像。


■8:29

洞窟の側面のドヴァーラヴァティー時代の仏像。



■8:33 横にも洞窟があるので入ると、虎皮をまとった苦行僧(シヴァ神)の座像が並んでいた。何か異常な迫力を感じた。まさに「蛇山仙人の洞窟」だ。


タームファトー(Tham Fa Tho)


■8:43

タームルシーカオグーから、250メートルほど行くと、タームファトー(Tham Fa Tho)がある。

山に向かって、急な階段が続いている。


■8:47

途中に休息用の東屋が造られていた。

早速、休息する「yayo」。



■8:47 周りの山々も、何だか神々しく見える。


■8:50

タームファトーの入り口が見えて来た。



■8:51 奥行12メートルの洞窟に安置された新しい仏像。その裏には首を落とされたアユタヤ時代の仏像が置かれている。


■8:51 

5~7世紀に彫られた、ドヴァーラヴァティー時代の長さ8.2メートルの涅槃仏。

洞窟が狭いので全身が撮れない。



■8:56 涅槃仏の斜め上には、沙羅双樹の漆喰のレリーフ。着色された朱色が残っているのには感激だ。残念なのは、人物の顔が破損していることだ。



■8:57 入り口の右側には、3人の礼拝者のレリーフが彫られているというが、摩耗が激しくてよくわからない。


タームジン(Tham Jin)


■9:19

タームファトーから、さらに300メートルほど行くと、タームジン(Tham Jin)がある。

先ほどの階段でバテた「yayo」は、「ふうみん」行ってらっしゃい!という。

この階段を30メートルぐらい登ると、サルの群れが森の中から現れた。

一匹ならともかく、群れは恐ろしい。

見学をあきらめて車に戻る。


■9:22

サルの群れ。

多分、朝一番に現れた「ふうみん」たちに、エサをねだりに森の中から集団で下りて来たのだろう。


チェディハック(Chedi Hak)


■9:32

チェディハック(Chedi Hak)

この仏塔については、詳細不明。

ラチャブリーのカオグーに行く途中の3291号線沿いにある。


■9:33

この仏塔で面白いのは、基壇はラテライトでその上のレンガは数種類もある。

ドヴァーラヴァティー
 ↓
クメール
 ↓
スコータイ、アユタヤ

と、仏塔を建設し破壊し積み増していったと考えると・・・面白い。


■9:34

北側には、拝殿の基壇が残されており、アユタヤ時代と思われる仏像の一部が置かれていた。


ワットマハタート(Wat Mahathat)



■9:50 ワットマハタート(Wat Mahathat)は、10~11世紀のドヴァーラヴァティー時代の創建。11世紀にクメール様式に改築し、15~16世紀にはアユタヤ様式に改築されてる。



■9:51 寺院の塀は、クメール時代のラテライトの壁に最近修理された。


■9:54

クメール様式と思われる赤色砂岩の柱。


■9:55

ドヴァーラヴァティー時代のラテライトの尖塔。


■10:00

中央祠堂は、高さ34.6メートルのクメール様式。

17世紀のアユタヤ時代に改築されている。


■10:01

この黒い岩のようなものは、ラテライト基壇だ。

この基壇の部分が、一番最初のドヴァーラヴァティー時代に建造された部分だと思われる。


■10:01

中央祠堂の破風の漆喰のレリーフは、クメール様式だ。



■10:02 中央祠堂(中央)を取り巻く三基の祠堂。この構図はなかなか迫力がある。



■10:05 ドヴァーラヴァティー時代の宝輪と石鐘。


■10:05

後ろを振り返ると、クメールの遺物があった。

赤色砂岩の「ナーガに乗るガルーダ」。


■10:07

中央祠堂に登ると、拝殿の中にはクメール様式の「ナーガ上の仏陀像」が安置されていた。

・・・何か変だ。


■10:08

何と、その後ろに隠れるようにアユタヤ様式の仏陀像が安置されていた。

何で、こんな置き方をするのだろう?


■10:11

礼拝堂には、寺院の境内から発掘された、おびただしい数の遺物が展示されていた。


ラーチャブリー国立博物館(Ratchaburi National Museum)


■10:27

ラーチャブリー国立博物館(Ratchaburi National Museum)。

1922年にラーマ6世の時代に建てられ市役所を、1986年に博物館として開館した。

ピンク色のかわいい建物だ。


入場料、100バーツ。



■10:33 このパネルは、ラチャブリーの遺跡を見るうえで分かりやすい。


■10:34

この博物館にも「銅鼓」が展示されていた。

北部ベトナムが発祥と言われる「銅鼓」は、東南アジアの各地で出土が確認されている。

はるか古代(最も古いもので紀元前6世紀)に、交易ネットワークが築かれていたことが分かる。


■10:37

今日これから、見学に向かう「クーブア遺跡」のパネル。



■10:37 クーブア遺跡の漆喰彫刻の力士像が移設されていた。



■10:38 この一番左の陶磁器は漢代(206BC-AD220)もので、中国との交易ネットワークの証左といえる。


■10:40

ドヴァーラヴァティー様式

仏像の頭部(金属製)

ドヴァーラヴァティー様式の典型的な仏像だ。

つながった眉や厚い瞼、そして、厚い唇と特徴的な螺髪。


■10:42

入場券に載っている漆喰の菩薩像。

クーブア遺跡出土


■10:42

銀貨

「徳の高いドヴァーラヴァティーの王」と刻まれている。


■10:43

ドヴァーラヴァティー様式

シヴァ像

WAT Kao Luae 出土


「ふうみん」は、このシヴァ神の石像を見て、驚いた。

まず髪型とそこに彫られた三日月から類推すると、6世紀ごろのものと思われる。

ドヴァーラヴァティー製ではなく、インドで製作されたものではないだろうか?


■10:43

シヴァ像を斜め右か眺める。


なぜこんなにも破壊されたのか?

体の部分の破壊に比べ、頭部の損傷も少ないのは何故か?


・・・などなど、色々考えるのが面白い。


■10:46

昨日見学した、サコシナライ町立博物館(Sa Kosi Narai Community Museum)とチョムプラサート(Chom Prasat)のパネル展示。


■10:48

サコシナライ遺跡の中心にある、チョムプラサート(Chom Prasat)から出土した観音菩薩立像(ジャヤブッダマハーナータ像)。

ジャヤヴァルマン7世は、23の神殿にジャヤブッダマハーナータを奉納したという。

石澤良昭教授は、この像がジャヤブッダマハーナータではないかと見ている。

頭の上に小さな仏は観音菩薩。体に隙間なく彫られているのは、インドシナ半島で信仰されていた様々な神。

腹部の彫刻は水天、胸はビシュヌ神、額はシヴァ神と見られる。

様々な神が彫られた観音像は、それぞれの信仰を大切にするジャヤヴァルマン7世のメッセージが込められている。

これまでに、インドシナ半島の各地から18体見つかっている。


■バンコク国立博物館に収蔵されている、ムアンシン歴史公園から出土の観音菩薩立像。


■10:49

屋根瓦(Roof Tiles)



■10:55 1795年のビルマ軍との戦いの図。一昨年見学した、スリンの象祭りの戦闘場面を思い出した。


クープア博物館(Ban Khu Bua Museum)



■11:39 クーブア遺跡の中心にあるクープア博物館(Ban Khu Bua Museum)は、ワットクローンスワンキーリ(Wat Khlong Suwankhiri)の境内にある。

クーブア遺跡は、7~8世紀ごろのドヴァーラヴァティー王国の都市遺跡。遺跡は2000メートル×800メートルの環濠で囲まれている。この遺跡からは遺物が沢山出土し、これらはバンコクやラチャブリーの国立博物館に展示してある。


■11:39

クープア博物館。

この博物館は、クーブアの村民が設立した博物館。

クーブア遺跡からの出土品やタイユアン族の生活様式などを展示してある。

入場料は無料。


■11:41

ドヴァーラヴァティー王国のクーブア遺跡からの出土品。


■11:43

ドヴァーラヴァティー王国のクーブア遺跡からの出土品。


■バンコク国立博物館に収蔵されているクーブア遺跡からの出土品。

「5人の楽師」


■11:43

クーブア遺跡の地図が展示されていた。

左が北側なので見づらいが、この環濠の形は長方形に近い。

初期のドヴァーラヴァティーの環濠は、円形に近い自然地形だ。

と云う事は、昨日見学した「ポントゥク遺跡」よりも新しい時代の遺跡といえる。


■11:44

クーブアの村民が、博物館の設立を検討している場面が再現されていた。


■ドヴァーラヴァティー王国の都市図


左下がクーブア遺跡。

メーククローン川の上流にある「ポントゥク遺跡」から、海岸線に近かく海外交易に便利な「クーブア遺跡」に移行していったのだろう。


Ancient Monument no.18 (Wat Khlong Suwankhiri)


■11:53

Ancient Monument no.18(Wat Khlong Suwankhiri)


こちらの遺跡は、ワットクローンスワンキーリの境内にある。

上記の博物館の南側となる。



■11:55 遺跡番号18は、クーブア遺跡の中心にあり最大規模の遺跡。幅22.2メートル、長さ43.5メートル、高さ5.5メートル。



■11:56 壁面のレンガは修復の跡があるが、建設当時の面影をよく残している。



■11:59 東側の正面から望む。長い階段が設けられている。


■11:59

階段の横には「経蔵」だろうか?レンガの基壇が残されている。

12.8メートルの方形、高さ1.2メートルの規模だ。


■12:01

階段を登ると、上部には幅7.5メートル、長さ12.5メートル、高さ1.5メートルのレンガの基壇が残されている。


■12:02

遺跡の上部に登り、レンガ積みの基壇を見学する「ふうみん」を下から「yayo」がパチリ。


■12:04

信者だろうか?楽しそうにお昼の用意をしていた。


Ancient Monument no.1


■12:12

Ancient Monument no.1

遺跡番号1は、クーブア遺跡の一番北の西側にあたる。

踏切を越えて行かなくてはならない。


■12:14

先ほどの遺跡と違って、ごく小さな遺跡だ。



■12:14 一辺が7メートル四方のレンガ造りの基壇が残されている。この遺跡は、最近に基礎から作り直されたようだ。


■12:14

建物には階段などは見つからず、何の目的で建てられたのだろう。


Ancient Monument no.8 (Wat Khu Bua)


■12:21

Ancient Monument no.8(Wat Khu Bua)

遺跡番号8は、ワットクーブアと名づけられている。



■12:21 一辺が20.8メートルの方形で、高さ5.4メートルのレンガ造りの建造物。



■12:23 東南方向から眺める。


■12:24

この辺りには漆喰の跡が残っているし、レンガの文様もいい感じだ。


Ancient Monument No.24 & 25


■12:32

Ancient Monument No.24 & 25

この橋の向こう側にある。

「yoyo」がこの橋を見て、危ないから行くのをやめたら?と声をかけてきた。


■12:33

遺跡番号24と25が一緒にある遺跡。

左側には池ある。



■12:33 遺跡番号24は、レンガ造りの方形で基壇の上にもう一段崩れかけた基壇がある。


■12:34

東側に突き出した部分がある。


■12:35

レンガを見ると英数字が彫られている。

せめて、遺跡の修復にはそれらしいレンガを使用してもらいたい。



■12:35 遺跡番号25は24の奥にあるが、雑草の為近づけず。


■12:36

遺跡の横にある池。

バライの様な物なのかな。


Ancient Monument No.44


■12:45

Ancient Monument No.44

遺跡番号44は、クーブア遺跡の一番南にある遺跡で、道路に面している。

ここは環濠の外になる。



■12:45 レンガ造りで、この様に突き出た部分が四方にある方形の遺跡。



■12:46 新しい色のレンガの部分は、最近修復されたようだ。


Ancient Monument No.31


■12:53

Ancient Monument No.31

遺跡番号31は、クーブア遺跡の一番東にある遺跡で、この遺跡も環濠の外だ。


■12:56

遺跡番号31の説明文は読めず。



■12:56 遺跡番号31は、思っていたよりも規模も大きいレンガ造りの方形の遺跡。


■12:58

この遺跡も四方に突き出た部分がある。

最近修復されたからなのか、表面に凹凸が付けられている。


■12:58

この遺跡でうれしかったのは、ラテライトブロックの基礎部分があった事だ。

レンガばかりでは、面白くないからね。


■13:00

遺跡の横には、無人のガソリンスタンドがあった。


MK レストラン



■13:03 今日の予定は終わった。「BIG C」でお昼にしょう。クーブア遺跡から、ラチャブリーの市内へと走る。その途中の田園風景。


■13:18

ラチャブリーの市内を走る。


■13:18

メークローン川に架かる橋を渡り、ラチャブリーの市内の北側に向かう。

一方通行だが、ラチャブリーの2日目ともなると馴れてくる。


■13:24

「BIG C」の駐車場は一杯だった。


■13:37

「MK レストラン」に入る。

お昼はタイスキにしょう。

まずはビールで乾杯し、遺跡巡りで乾いたのどを湿らそう。


■13:41

セットメニューで注文したのは間違いだった。

練り物なのが美味しくない。


昼食代、793バーツ。


■15:00

昼食後、お土産などを買う。


■15:10

「WATSONS」で、タイ土産の嗅ぎ薬のタイガーバーム製の「ヤードム」を購入。


■15:18

MK レストランを出てホテルに帰る。


ベトナムハウス(Vietnam House)


■19:07

昨晩に引き続き、夕食はベトナム料理にする。

ベトナムハウス(Vietnam House)に入る。

先ずは、定番の「ネームヌアン」だ。


■19:08

そして、揚げ春巻き。

そして〆は「フォー」だ。


夕食代、チップ込みで460バーツ。


■19:46

ホテルに戻ったら、満月が出ていた。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 48キロ
累計の走行距離 2815キロ
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イサーンの大地走行2000キロプラス タイのシルクロードをゆく
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