第22部 南インド、レンタカー旅行
◆行程14日目 プドゥチェリーからカーチンプラムへ
       マハーバリプラム(世界遺産)見学しカーンチープラムへ   2016/12/19(月) Google map 
ホテルサンウエイマナー


■7:07

朝食は、ビュッフェスタイルだった。


■7:07

このホテルの食事は、なかなか美味しい。

・・・満足です。


マハーバリプラムを目指す


■8:07

ホテルサンウエイマナーを出発し、世界遺産のマハーバリプラムを目指す。

プドゥチェリーの市街の道路は、朝のラッシュで大混乱だ。


■8:10

カダロールロードを走っていると、目の前で踏切が閉まった。

「ふうみん」は、多分これから始まるであろう出来事を期待して、カメラを構える。



■8:13 やはり始まりました。踏切のバーを潜り抜け、我先に線路を渡る人々。



■8:14 右を見るとオートバイが整然と並んでいるように見える。しかしこのオートバイの群れは、反対車線を全面的に占拠しているのだ。



■8:17 よく見ると、踏切の中で警官が群衆の整理に当たっている。本来はこの様な行為を制止するのが務めだろうと思うのだが、現状を黙認し事故の起こらないようにするのが、現実的な対応なのだろう。



■8:18 やっと、不法侵入者がいなくなった。遠くに、列車の汽笛が聞こえる。


■8:19

1分後列車は、無事に通過した。


■8:20

ポールが上がると、我先に突っ込むので、線路上は大渋滞だ。


■8:21

線路上が空くまで待とうと思っていたら、警官が早く行けと指示をだす。


■8:22

「ふうみん」も大混乱の踏切に突っ込む。

日本では、前の車が完全に渡り終えてから、踏切内に入るのだが・・・インドならではの貴重な体験だ!


■8:25

踏切を渡り終えると、凄いデコレーションの車に出会った。

日本の昔あった霊柩車を思い出す。


■8:31

プドゥチェリーの市街を、そろそろ抜ける。



■8:54 イーストコーストロードこと、州道49号線を走る。何処か、リゾート気分のある道路だ。


■8:58

高速代、47ルピー。


■9:10

塩田の横を走る。


■9:28

カリベリ湖(Kaliveli Lake)に架かる橋を渡る。


■9:41

バサバサマドラン(Vasavasamadran)で、橋を渡る。

後23キロ、27分ほどで目的地だ。


■10:03

マハーバリプラムの街に入る。

銀行の前では、並んでいる人たちが殺気だっている様だ。

この高額紙幣廃止に伴う混乱は、いつ収束するのだろう?


■10:05

マハーバリプラムは、観光客で平日なのに一杯だ。

この先の左側の駐車場に、車を停める。


マハーバリプラムの世界遺産を歩く


世界遺産
マハーバリプラムの建造物
(文化遺産、1984年指定)
Group of Monuments at Mahabalipuram

パッラヴァ朝(年表③)のマーマッラ王やその後裔は、貿易港であったマハーバリプラムの海岸と岩山に数多くの寺院や彫刻を残した。

建築様式の実験場とも呼ばれており、類すると、

1枚の花崗岩から掘削した岩石寺院
岩を洞窟状に掘り進んだ石窟寺院
ブロック状の石を積み上げた寺院
岩を利用した浮き彫り

上記のように、多様な建築方法が試みられ、美術史では建築様式の実験場として位置づけられている。


■マハーバリプラムの地図
(かなりいい加減な地図で、参考程度と思った方がいい)

マハーバリプラムの世界遺産は、花崗岩の丘に掘られた「石窟寺院群」、「ファイブラタ」、「海岸寺院」の3カ所から成り立っている。

マハーバリプラムの地名は、ママラプラム(ナラシンハヴァルマンの土地を意味する)に由来しているという。


海岸寺院(Shore Temple)


■10:12

海岸寺院(Shore Temple)のチケット売り場。

入場料、500ルピー。

2,000ルピー札で、お釣りがもらえた。

この入場料は、ファイブラタと共通だ。



■10:18 海岸寺院に向かい、速足で歩く「ふうみん」。



■10:21 逆光を浴びる海岸寺院。このピラミッド型の屋根様式は、後の寺院建築の先駆けとなった。


■10:23

この寺院は、8世紀のパッラヴァ朝時代の建立で、前殿にヴィシュヌ神、本殿にシヴァ神が祀られている。

ヒンドゥー教では、シヴァとヴィシュヌが一つの寺院に祀られる事は珍しい。



■10:24 寺院が建設された当時は、今ほど海岸線に近くなかった。その後、海岸線が浸食されて海に近づいた。そのために、寺院全体が風や波の浸食で摩耗した。


■10:25

ナンディ像も丸くなっている。


■10:28

シヴァ神のファミリー像。

長い僧帽を被っているのは、8世紀ごろの古いヒンドゥー教彫刻だ。


■10:31

風化と浸食の激しい前殿と本殿の屋根。



■10:35 1990年、インド政府は海岸寺院の周りに堤防を築き植林を行った。それで、浸食を最小限に押さえている。



■10:57 このような石屋の店舗が多い。


石窟寺院群


■11:00

クリシュナマンダバ(Krishna Mandapa)に入る。



■11:02 牛の乳絞りをする農民の彫刻。乳を絞ってもらっている雌牛は、子牛の背中を優しく嘗めている微笑ましい構図だ。



■11:03 アルジュナの苦行(Arjuna's Penance)または、ガンジス川の降下(Descent of the Ganga)と呼ばれるている、高さ13m、幅27mの世界最大級の石のレリーフ。

叙事詩「マハーバーラタ」の一場面を描写しているといわれ。アルジュナは、クル族王家の出身で、隣国との18日間の大戦争で活躍する英雄である。



■11:03 右端に、片足立ちで修行をしているアルジュナの姿が彫られている。その左側にシヴァ神がおり、アルジュナの修業を見て感心したシヴァは神の武器である強力な矢を与える。その周りには、祝福する神々が宙を舞っている。



■11:03 向かって右下の実物大の象の彫刻は、まるで本物の象の様だ。


■11:08

岩山の公園の中に入ると、斜面に大きな岩が見える。


■11:09

クリシュナのバターボール(krishna's Butter Ball)といわれる不思議な岩。

バラッヴァ朝時代に、象を使って動かそうとしたが、ビクともしなかったという。



■11:10 この角度から見ると、バターボールをナイフで切り落としたように見える。


■11:13

トリムルティ窟(Trimurti Cave)

この石窟には3つの壁龕があり、左にブラフマー、中央にシヴァ、右にヴィシュヌの3神が祀られている。

写真は、リンガとシヴァ神像。


■11:13

トリムルティ窟の前で昼寝する子犬。


■11:18

ガネーシャのラタ(Ganesa Ratha)

巨大な花崗岩を掘り出して造った祠堂。


■11:19

ヴァラーハマンダバ(Varaha Mandapa)

石窟でヴァラーハ(ヴィシュヌ神)を祀ってある。


■11:20

ヴァラーハは、ヴィシュヌの化身の野猪。

ヴァラーハは妻のラクシュミーを抱き、片足を5つの頭のナーガに掛けている。


■11:22

ラヤの門(Raya Gopuram)は、後世のヴィジャナガル朝の建造物だ。


■11:24

この先の灯台近くにも遺跡があるが、疲れたのでここで駐車場に引き返す。

少し離れた場所にある「ファイブラタ」に行くには、徒歩ではキツイからね。



■11:37 車に乗り、「ファイブラタ」に行く途中の岩山に彫られた彫刻。よく見るとまだ彫りかけだ。左上には、片足立ちで修行をするアルジュナとシヴァ神が彫られているようだ。


ファイブラタ(Five Rathas)


■11:42

ファイブラタの駐車場に車を停める。



■11:45 ファイブラタ(Five Rathas)とは、ヒンドゥー教で神が宿る山車(ラタ)を模した5つの岩石寺院。この5つのラタは7世紀に建立され、一つの巨大な花崗岩を掘り出して造られた。19世紀に、砂の中から発掘された特異な遺跡である。


■11:46

ドラウパディーラタ

茅葺きの寄棟屋根の民家に発する、方形屋根の祠堂。


■11:46

祠堂の中には、ドゥルガー女神像。


■11:48

アルジュナラタ

階段状のピラミッド屋根で、南方型本殿の原型。


■11:49

ナクラサハデーヴァラタ

仏教寺院から受け継いだ、前方後円形の礼拝堂。



■11:49 ピーマラタ。長方形のプランに切妻の屋根の架かった寺院形で、農家に由来する。


■11:50

裏側のライオンの石柱には、彫りかけのものもある。

内部は未完成である。


■11:50

ダルマラージャラタ

4層のピラミッド型の屋根を持ち、一番高さがある。

内部は未完成のまま。



■11:57 5つのラタの名前は、叙事詩「マハーバーラタ」の主人公の名であるが、これは後世に付けられたものだ。

ファイブラタは、屋根の装飾から壁面の彫刻、門柱に至るまできわめて精緻につくられている。7世紀の南インドの木造寺院を模しており、古建築の様相を伝えるものとしての資料的価値が高い。


昼食を摂る


■12:20

昼食を摂りに、マハーバリプラムの街中を走るが適当な店が無い。

駐車場のあるレストランに入る。


■12:37

ビールとラッシー、それとヌードルとパスタを注文。

味は普通。

昼食代、700ルピー。


カーンチープラム(Kanchipuram)へ


■12:58

グーグル先生を、カーンチープラムのホテルにセットして出発する。

カーンチープラムまで、67キロ、1時間38分の予定。


■13:38

チェンガルパトゥ(Chengalpattu)の街中でも、ATMの行列を見かけた。


■13:46

ハマラクシュミナガー(Vaibhav Lakshmi Nagar)の街を過ぎたら、片道2車線の良い道路になった。


■14:23

州道58号線を黙々と走る。

ヒンドゥー教寺院の横を抜ける。


■14:26

カーンチープラムまで、4キロ地点を走る。


ワラダラージャ寺院(Varadaraja Temple)


■14:30

ワラダラージャ寺院(Varadaraja Temple)の巨大なゴブラが見えた。

この寺院は、12世紀のチョーラ朝に創建された。

カーンチープラムの中心地からは、3キロほど離れている。


■14:31

境内は4重の壁に囲まれている。

その周壁は城塞のようだ。


GRTリージェンシー(GRT Regency)



■14:37 GRTリージェンシー(GRT Regency)ホテルはもう直ぐだ。ゆっくりと走る。


■14:38

何とホテルの入口は、こんなにも狭い。


■14:44

レセプションでチェックインをする。


■15:05

部屋に入ると、夕方からの寺院巡りに備えて、カメラのバッテリーやスマホの充電をする。


カーマークシアンマン寺院(Kamakshi Amman Temple)



■カーンチープラムの寺院巡り地図。オートリクシャーで①から順番に巡った。


■15:56

ホテルのボーイに、市内の寺院巡りのオートリクシャーを頼む。

ホテルの前に連れていかれ、運ちゃんと交渉。何と、700ルピーだという。

「地球の歩き方」では、300ルピーと書いてある。

交渉するも埒が明かず。

仕方がない、OKして、カーマークシアンマン寺院に向かう。



■16:02 カーマークシアンマン寺院(Kamakshi Amman Temple)のゴブラは、修理中だった。


■16:05

工事の大きなトラクターが、ゴブラの塔門を抜ける。

大丈夫なのかな?


■15:05

息を詰めて見つめていると、何とか無事に抜けられた。


■15:06

この寺院は、カーチンプラムの中心にある大寺院で、パールヴァアティーの4つの化身の一つカーマークシ女神を祀っている。

寺院の写真を撮ろうとしたら、異教徒はダメと指示される。

這う這うの体で、寺院を後にする。


エーカンバラナータル寺院(Ekanbaranathar Temple)


■16:10

エーカンバラナータル寺院に向かう。


■16:14

エーカンバラナータル寺院(Ekanbaranathar Temple)は、カーンチープラム最大の寺院で、16~17世紀の建立。

このゴブラは、高さ60メートルもある。


■16:16

女性たちが、花輪を作っていた。



■16:18 列柱ホールの内部。シヴァ神を祀ってある。


■16:19

シヴァ神の息子、クジャクに乗るスカンダ像。


カイラーサナータル寺院(Kailasanathar Temple)



■16:33 カイラーサナータル寺院(Kailasanathar Temple)は、8世紀初頭のパッラヴァ王ラーヤシムハの創建でシヴァ神を祀ってある。この寺院は、マハーバリプラムの海岸寺院よりも、規模大きくして首都に建造した寺院である。

オートリクシャーの運ちゃんが、この寺院に着いたら「NO1だよ!」と言った。



■16:35 カイラーサナータル寺院を正面から眺める。入口を挟んで小祠堂が並んでいるが、何故か?左右対称では無い。この入口部分は、パッラヴァ王ラーヤシムハの息子ヴァルマン3世によって付け加えられたという。小祠堂は寺院内部にもあり、全部で50以上を数える。この小祠堂は、僧が瞑想するための場所である。



■16:37 壁面の獅子像は、パッラヴァ朝のシンボルである。壁面の上の白い部分は、最近補修されたもの。


■16:41

壁龕に残る、オリジナルの壁画。



■16:45 7母神像。僧帽が長いのは7~8世紀の様式だ。


■16:46

本殿の壁龕には、冥界の王ヤマを殺すシヴァ神像。


■16:47

壁龕には、オリジナルの漆喰のはがれた跡が残っている。


ヴァイクンタベルマール寺院(Vaikuntha Perumal Temple)


■16:58

夕方のラッシュの中、ヴァイクンタベルマール寺院へ向かう。


■17:03

ヴァイクンタベルマール寺院(Vaikuntha Perumal Temple)は、8世紀の代表的なドラヴィダ建築の寺院でヴィシュヌ神を祀ってある。



■17:05 回廊の閉じられた側の壁で囲まれた、ヴァイクンタベルマール寺院。



■17:08 獅子の柱と壁面のレリーフの回廊。


■17:08

回廊から本殿を眺める。

塔頂部には、八角ドームのシカラが載っている。


■17:10

本殿壁面のブラフマー像。


■17:13

こちらは、ヴィシュヌ神の化身の一つヌリシンハ(人獅子)像。


GRTリージェンシーホテルへ


■17:29

4か所の寺院見学を終えて、GRTリージェンシー(GRT Regency)ホテルに戻る。


■19:32

夕食はホテルのレストランで摂る。

素直にビールが出てくれるのは、うれしいね。


■19:48

ジャーマンポテトとコーンスープ。


■20:00

チキンのパスタ。

夕食代、1,830ルピー。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 191キロ
累計の走行距離 2244キロ
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イサーンの大地走行2000キロプラス 南インド、レンタカー旅行。