第22部 南インド、レンタカー旅行
◆行程12日目 タンジョールからクンバコーナムへ
       ブリハディーシュワラ、アイラーヴァテシュラム寺院(世界遺産)見学とクンバコーナム   2016/12/17(土) Google map 
ホテルニャーナム


■6:46

ホテルの部屋のバルコニーから、朝日を望む。

昨日の夕方の雨のお陰で、今朝の空は奇麗だ。


■7:08

レストランに、一番乗りだ。


■7:13

朝食は、色々なものを少しづつ頂く。


ブリハディーシュワラ寺院(Brihadishwara Temple)


■7:38

今日は、朝一番に世界遺産のブリハディーシュワラ寺院(Brihadishwara Temple)の見学だ。

車で、5分足らずの場所にある。

朝食を終え、早速出かける。


世界遺産
大チョーラ朝寺院群
(文化遺産、1987年指定)
Great Living Chola Temples

ブリハディーシュワラ寺院は、1010年、チョ-ラ朝(年表⑥)の最盛期の王ラ-ジャラ-ジャ1世によって建てられたシヴァ神殿。

新首都のタンジュールに、南インドで最高のヴィマーナ (本堂) を持つ寺院として建造された。

建造目的は、古代から13世紀にいたるまで南インドのタミル地方に栄えた、ドラヴィダ人の王国チョーラ朝の覇権を後世に伝えるものである。

ラージャラージャ1世は、チョーラ朝を再興し、南インドからスリランカの一部、インド洋のモルディヴ諸島、はてはアラビア海のラカディーヴ諸島までも勢力を伸ばした。


■ブリハディーシュワラ寺院
 (Brihadishwara Temple)

120m×240mの境内を回廊で囲まれ、本殿の高さ60m、基壇の幅76m、奥行き152mで、寺院の周りを2重の周壁が囲んでいる。

ナンディ堂、2つのマンダパ(前殿)とアンタラーラ(前室)。そして、ヴィマーナ(本殿)が一列に並んでいる。
「地球の歩き方」より



■7:47 巨大な入口の屋根の彫刻は、シヴァ神と妻パールヴァティを中心とした一族が彫られている。


■7:47

入口を抜けると、高さ20メートルの第1ゴブラがある。


■7:48

第一ゴブラを潜ると、右側に履物や荷物の預け所の看板が出ている。


■7:49

ここのクロークルームに、履物や荷物を預ける。


■7:50

クロークルームのおばさん。

預け料、数ルピーだった。


■7:51

第2ゴブラの入口の両端には、巨大な門衛神ドゥヴァーラバーラの像がある。

この像は、一枚岩から掘り出され高さ4メートルを誇る。



■11:56 境内に入ると、ナンディ堂の向こう側に、2つのマンダパとアンタラーラ。そして、ヴィマーナが一列に並んでいる。これほどの規模を誇る、ブリハディーシュワラ寺院はわずか7年で完成したというから驚きだ。


■7:57

アンタラーラの入口の門衛神像。

ここから、中に入って見よう。


■7:57

本殿前のアンタラーラには、大勢の熱心なヒンドゥー教徒が祈りを捧げていた。


■7:57

本殿の聖室内に安置された、巨大なシヴァリンガ。

この4メートルもの高さのシヴァリンガは、インド最大のもので7人のバラモン僧により守られている。

本殿内の回廊部分に、公開されない壁画があるという。

見てみたいものだ。


■7:58

リハディーシュワラ寺院の本殿。

ヴィマーナと呼ばれる本殿部分は、聖室の上に13層にブロック状に花崗岩を積み上げ、ピラミッド状の高大な塔を持つ。

最上部には、重さ84トンの一枚石から作られたシカラと呼ばれる円蓋が乗せられている。

この84トンの円蓋が重しとなって、ピラミッド型構造の本殿の安定が保たれているという。

当時の技術で、この巨大な石をどうやって持ち上げたのかは分かっていない。

一説によると、4キロメートルの傾斜を造り運び上げたという。まるで、ピラミッドの謎の様だ。


■8:00

回廊は、まるで城壁のようだ。


■8:01

南西の角から、本殿を望む。


■8:01

回廊の片隅に、お祭りの用具が置かれていた。

そう、ここは現役の寺院なのだ。


■8:04

右奥のスプラマニヤ祠堂は、端正なシルエットをしている。


■8:05

この祠堂には、シヴァ神の息子のスカンダが祀られている。


■8:06

「ふうみん」の大好きな、ソーマスートラ(Somasutra)が、現役で使用されているのを初めて見た。・・・感激だ!

ヒンドゥー教の灌頂の儀式において、ヨニ(女陰)の上にリンガ(男根)が安置され、そのリンガの上から聖水がかけられ、流れ落ちた聖水はヨニを通る。

そして、このソーマスートラを経て北側の外部に流れ出る。

その聖水を頭からかぶる男。

「ふうみん」も、この聖水を分けてもらった。


■21:07

いや~あ!嬉しいですね。

クメール遺跡では、ソーマスートラを見ても昔を想像するしかありませんが、まさか現物を見れるとは。

聖水は水の他、ミルクや香油などが含まれているみたいだった。

なお、ソーマスートラ横の基壇部(よく見ると何か書いてある)に、この寺院の碑文が刻まれているという。


■21:08

右側の2階建ての回廊と、デヴィー祠堂。


■8:11

信者の群れが一段落したので、リハディーシュワラ寺院の入口から入る。


■8:12

マカマンダバから、アルダマンダバを望む。

その先は、先ほど横から入った本殿の聖室になる。


■8:14

寺院の右横のパールヴァティ堂は、シヴァ神の妻パールヴァティを祀ってある。


■8:15

この祠堂には、当時の塗料がよく残っている。


■8:15

いや~あ、美しい色彩ですね。


■8:17

ナンディ堂には、長さ6メートル、高さ4メートル、重さ25トンの一つの岩から掘り出されたナンディ像が安置されている。

この像は、黒い花崗岩製でインド最大のものである。

信者は長年に渡り、毎日油をたっぷり塗り続けてきたので、ブロンズ像のような光沢を放っている。


■8:18

ナンディ堂の天井絵も、奇麗に残っている。


■8:31

マラータ王国統治下の18世紀には、周囲に濠が作られ、砦としての機能も備えていた。


■8:32

駐車場から車を出して、ホテルに戻ろう。


■9:06

ホテルのレセプションでのインド人親子。


ダーラースラム(Dharasuram)へ


■9:18

ホテルをチェックアウトして、ダーラースラム(Dharasuram)に向かう。

タンジョールの街を走る。


■9:19

朝早くから、ATMの前には大勢の人が並んでいる。


■9:24

食べ物屋。

男たちが朝食を摂っている。


■10:00

国道36号線を走る。

ダーラースラムまでは、1時間ほどの道程だ。


■10:03

「GO SLOW」の標識が出ている。

ご承知のように、スピードブロッカーの凸部があるから、慎重に走る。


アイラーヴァテーシュワラ寺院(Airavateshvara Temple)


■10:23

ダーラスラムのアイラーヴァテーシュワラ寺院の駐車場に車を停める。


■10:24

アイラーヴァテーシュワラ寺院(Airavateshvara Temple)は、世界遺産の寺院である。

2004年に「大チョーラ朝寺院群」として、ガンガイコンダチョーラプラムと共に世界遺産に追加登録された。

先ほどの、ブリハディーシュワラ寺院に比べ、巨大な高さを誇るゴブラや本殿は無い。


■10:24

後ろを振り向くと、未完の大ゴブラがある。

もしこの大ゴブラがあると、印象は全く違うかも知れない。


■10:25

入口の手前にナンディ堂が建っている。

さあ、靴を預けて中に入ろう。



■10:29 アイラーヴァテーシュワラ寺院は「白い象の山車のシヴァ」という意味で、チョーラ寺院の傑作の一つである。12世紀の半ばラージャラージャ2世によって造営された。

この寺院は、隅から隅まで密度高く彫刻されていて破綻がない。しかし、チョーラ朝が造営した3番目に大きな寺院であるにもかかわらず、ヴィマーナの高さは25メートルで、タンジョールやガンガイコンダチョーラプラムの寺院の半分にも満たない。ということは、南インドの寺院形式の変化の過程の建物といえる。



■10:30 アイラーヴァテーシュワラ寺院は、完全に回廊で囲まれている。不思議な事に、マンダパの正面に階段がなく、マンダパから左脇に突き出している部分が入口になっている。

階段脇の基壇部には、チャリオット(戦車)に見立てられて、象や馬や車輪が彫刻されている。この頃、寺院を山車に見立てる事が流行だったという。


■10:33

マンダバの石柱彫刻も中々細かい。



■10:34 アイラーヴァテーシュワラ寺院は、マンダバ、前室、本殿と繋がる構造をしている。


■10:38

回廊部分にも彫刻が施されている。


■10:42

本殿の後ろの、回廊基壇にあるレリーフに人だかりがしていた。

踊り子のレリーフだ。

踊り子の動きを表現するために、3つの臀部と6本の足で表現している。


■10:44

こちらは、二人の踊り子のレリーフ。

基壇部には、この様なレリーフが多くあった。


■10:50

寺院入口の角に、収蔵庫らしく鉄柵で囲まれた場所があった。

中を覗くと、係員が手招きする。

入って見よう。


■10:54

回廊壁面に残された、建造当時の絵画。

こんなに綺麗に残っているとは感激だ。


■10:55

係員が石像を石で叩くと、澄んだ音が響く。

ハンピのヴィッタラ寺院のミュージックストーンを思い出した。


■10:58

こちらの石像には、鼻の部分に穴が開いている。

係員が細い棒を通す。鼻ピアスの跡だ。

制作当時、本物の鼻ピアスが付けられたいた。と推測。

色々と他の遺物を説明してくれた、係員にお礼を言い、心ばかりのチップを渡す。


■11:03

アイラーヴァテーシュワラ寺院の周辺は、遺跡公園として奇麗に整備されていた。

駐車場から車を出して、4キロ先のクンバコーナムへ向かおう。


クンバコーナム(Kumbakonam)へ


■11:13

ダーラースラムから、アララサー川に架かる橋を渡りクンバコーナム(Kumbakonam)に入る。


■11:17

集会を行っており、大勢の人々と車やバイクで大渋滞に嵌まる。


■11:21

警官の指示に従い、無事に抜けられた。


■11:28

クンバコーナムの街中を走る。


ホテルラヤズグランド(Hotel Rayas Grand)


■11:38

ホテルラヤズグランド(Hotel Rayas Grand)に到着。

クンバコーナムの中心地、マハーマハームタンクに面しているホテルだ。


■11:41

レセプションでチェックイン。


■11:45

ホテルの部屋は清潔で広いが、内装はインド人仕様だ。


■12:36

昼食は、ホテルのベジレストランで、ミールスを注文。


■12:38

ノンアルコールなので、「ふうみん」もラッシーを頼む。

大量のご飯に、まったく箸をつけなかったら、怪訝な顔をされた。

昼食代は失念したが、ビールを飲まないと安いものだ。


■12:56

昼食後、レストランの外が騒がしいので、覗いて見る。


■12:58

先ほどのグループが演説をしている。

マスコミも盛んに写真を撮っていたので、演説している人は有名な人なのかな?


■13:00

ホテルの隣のアイスクリーム屋で、ディザーとのアイスを買いホテルに戻る。


ナーゲーシュワラ寺院(Nageshwara Temple)へ



■クンバコーナム寺院巡り地図(緑線は徒歩コース)


■17:07

クンバコーナムは、多くの寺院がる門前町だ。

スマホのグーグルマップを見ながら、有名な寺院巡りに出かける。

先ずは、ナーゲーシュワラ寺院へ向かう。


■17:08

ナーゲーシュワラ寺院(Nageshwara Temple)のゴブラ。

この寺院は12世紀頃の後期チョーラ朝の建立。



■16:11 東ゴブラが、夕陽を浴びて輝く。そのカラフルさに、現役の寺院である事を実感した。



■16:16 ナタラージャ堂の天井画。


■16:17

ナタラージャ堂の入口の獅子の石柱。


■16:18

ナタラージャ堂の外壁には、馬と車輪が彫られていた。


■16:21

寺院の外の売店。


サーランガバニ寺院(Sarangapani Temple)


■16:26

サーランガバニ寺院(Sarangapani Temple)に向かう。

東ゴブラが西日を浴びて、逆光のため黒ずんでいた。


■16:30

境内に入り順光で撮影。

この東ゴブラは、高さ45メートルもある。


■16:31

本尊はヴィシュヌ神で、由緒ある寺院だ。

本殿の創建はチョーラ朝末期のものだが、大部分は17世紀のナーヤカ朝の造営になる。



■16:32 マンダバ内部の様子。


■16:35

回廊の石柱には、ヤーリ像が彫られていた。


■16:49

サーランガバニ寺院の西側には、ボタムライタンクがある。


クムベーシュワラ寺院(Kumbeshwara Temple)


■16:56

クムベーシュワラ寺院(Kumbeshwara Temple)の南の入口から入る。

クンバコーナム最大のシヴァ派の寺院で、1300年以上の歴史を持つ寺院。


■16:58

100メートルもある、廊下のカラフルな天井画。



■17:01 境内から、東ゴブラを望む。


■17:01

本殿の前には象がいた。

象使いは、商売よりもスマホに夢中だった。


クムベーシュワラ寺院を出て、ラーマスワミー寺院に向かう。


ラーマスワミー寺院(Ramaswami Temple)



■17:09 ラーマスワミー寺院(Ramaswami Temple)の北ゴブラから境内に入る。


■17:10

16~17世紀に建てられた、ヴィシュヌ神を祀る寺院

ラーマの名が付く寺院だけあって、マンダバの石柱彫刻はハヌマーン像。


■17:13

回廊の壁には、「ラーマーヤナ」の物語を表す絵が描かれている。


■17:15

マンダバ内の様子。


■17:16

ヴィジャナガル様式の騎馬像があった。


クンバコーナムの街


■17:32

クンバコーナムの街をホテルに向かって歩いていたら、右側に「BAR」の文字か見えた。


■17:33

「ふうみん」は、ホテルにバーが無いので、このバーを探索。

看板がいいじゃあ、あありま~せんか。


■17:34

中は殺風景で、ゆっくり食事を楽しむ処では無い様だ。


マハーマハームタンク(Mahamaham Tank)



■17:46 マハーマハームタンク(Mahamaham Tank)は、方形の巨大な貯水池で、周囲には16の小祠堂が建っている。正面の寺院は、Kasi Viswanathar Temple。



■17:46 タンクの周辺は、商売人や買い物客、また休息する人や池の水を汲む人等々。


■17:47

変わった形のバナナがあったので購入した。

代金、40ルピー。


ホテルラヤズグランド


■17:49

ホテルラヤズグランドの入り口で、着飾った女の子に出会う。

今日は土曜日だ、このホテルでの結婚式に出席するのだろう。


■19:51

夕食は、ラヤズグランドの旧館にバーがあるという。

歩いて数分の距離なので、ここで夕食としよう。


■19:52

「ふうみん」たちは、昨日のホテルのバーと同じように、レストランが併設されていると思っていた。

階段を登ると、そこは異様な雰囲気の空間だった。

ただ、男たちが酒を飲むための場所だ。

怖気づいた「yayo」は、這う這うの体で外に出る。


■20:15

ラヤズホテルの1階のベジレストランは、土曜日とあって地元の人で一杯だった。

やっと席を見つけ、タンドリーチキンとヌードルを食べる。

昼間と同じ系列の店なので旨くない。


■20:37

チャイを飲んだのが失敗だった。

カフェインが多く、夜寝付けなかった。

夕食代は、失念した。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 42キロ
累計の走行距離 1915キロ
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イサーンの大地走行2000キロプラス 南インド、レンタカー旅行。