■行程2日目>ダナンからホイアンへ



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■6:06

早朝の散歩に出かける。

レックス(Rex)ホテルの白い建物が薄明かりの中で、ランドマークの存在を示している。

そのホテルの前を、散歩やジョギングの人たちが行き交う。


■6:09

ドンコイ通りに面したルイヴィトンとカラベル(Caravelle)ホテル。

ホーチミン一番の繁華街もさすがに人通りはまばらだ。



■6:14 サイゴン大教会は19世紀末に建てられた赤レンガのゴシック建築の教会だ。正式名称は聖母マリア教会という。

昨日の夕方タクシーで通った時には、新郎新婦のカップルが何組も居た。


■6:20

ホーチミン市博物館。

庭にはベトナム戦争当時の戦闘機やヘリコブターや戦車が展示されていた。

まだ明けきらぬ中で見るヘリコブターの羽根の黒いシルエットが、不気味な印象を与える。


■6:26

道端でおかゆを売っていた。

見ている間にバイクで買いに来た客もおり、なかなか繁盛しているようだ。


■6:35

チョクヨー(旧市場)を歩く。この市場は年々寂れつつあるという。

肉屋の前の路上に吊るされた肉が、アジアの匂いを感じさせてくれる。


■6:57

ホテルに戻り朝食に向う。

レストランの片隅にフォーのコーナーがある。

ベトナムに来たのだから、先ずはフォーを食べなくてはと、「yayo」と2人前を注文。


■6:59

先ずは、フォーを食す。ベトナムに来たという実感をかみしめる。

これから、ベトナム滞在中の朝食は常にフォーを食することとなる。


■7:13

大好きなフルーツをたくさん盛り、評判のプリンを取る。

ベトナムのプリンは濃厚な味がして美味い。


■8:01

8時前にホテルをチェックアウトし、タクシーでタンソンニャット空港の国内線ターミナルに向う。

今日は日曜日の朝でもあり、道路の混み具合はたいしたことはなかった。

国内線ターミナルは、以前国際線のターミナルとして使用されていた。

両ターミナルは隣接しており便利な空港だ。


■8:31

国内線のチェックインカウンターの混雑具合にビックリ。搭乗手続きだけで30分もかかった。

なお、日本のベトナム航空のサイトから予約したeチケットは、まったく問題なかった。

最初の予定では、国内線ターミナル1時間前に着けば良いと考えていた。

今日、1時間半前に着いて、慌てる事無く大正解。


■9:45

ダナン行きのVN322便は日曜日の朝便ということもあり、ほぼ満員だった。

飛行機はエアバス320型機(Airbus A320)で座席数は160席。

この飛行機は東南アジア、香港、中国及びベトナム国内の主要路線で幅広く使用されている。


■10:58

ダナン空港に予定時間通りに到着し、沖止めの飛行機からタラップで降りる。

ダナン空港は見るからにローカルな空港だ。

ベトナムの中部地方はまだ完全に雨季が終っておらず、天気が心配だったが、青空を見て一安心。


■11:11

ダナン空港のタクシー乗り場に、良心的といわれるマイリンタクシーが客待ちしていた。

これから、チャム彫刻博物館(1時間)、昼食(30分)、五行山(1時間)と巡り、ホイアンへ行く。

上記の道順を片言の英語で伝えると、運転手も片言の英語で答える。

待ち時間の代金を支払ってくれればOKとのことで、乗車する。


■11:24
チャンパ遺跡 No.1
施設名 チャム彫刻博物館
年 代 7~15世紀
入場料 30.000ドン

チャム彫刻博物館の駐車場に着き、前に行くファランに付いて中に入ると、入場券売り場はなく、そこは館内だった。

結局、ただで入ってしまった事になる。帰国後、写真を見ると、「NO ENTRY」と書かれた立て看板があった。

…申し訳けない。


■11:28

この博物館の特徴は、フランス植民地スタイルの吹きさらしの空間に、無雑作にチャンパの石像群が置かれていることである。

禁止されている事だが、石像に触る誘惑にかられる。

ただし、現地人のガイドは平気で石像を触って解説していた。

それと、写真撮影がOKだ。「ふうみん」にとって、これはうれしい。

影に隠れて、こっそりと撮影する心配は無いからね。


■11:31

基台装飾。 踊るアプサラ。

チャキュウ出土。

10世紀末。

この伸びやかな肢体はクメールとはまた違うチャンパ彫刻の魅力が詰まっている。

彫像は思っていたより小さなものだった。


■11:37

祭壇装飾。 シンハと真ん中の丸いものは乳房だ。

タップマム様式。

ビンディン付近出土。

11~13世紀

「おっぱい」が「いっぱい」だ!と、つまらぬ駄洒落を言ってしまった。


■11:40

階段丁子型留石。 耳石竜。

タップマム様式。

ビンディン付近出土。

11~13世紀


■11:43

階段丁子型留石。 横たわる竜。

タップマム様式。

ビンディン付近出土。

11~13世紀


■11:47

祭壇基台装飾西正面。

ミソンE1様式。

ミソンE1出土。

8~9世紀。

この素晴らしい祭壇基台一式が、博物館に収蔵されていなかったら、米軍の爆撃で消滅していただろう。

そう考えると、フランスのしたことを一方的に非難は出来ないな~あ。


■11:47

E1祭壇西面中央のレリーフ「舞踏する人」は、文化・宗教表現として最高潮に達した傑作だ。

この生けるがごとき写実性、躍動感はインドのサンチー(Sanchi)美術の影響であり、均衡と調和は、グプタ(Gupta)美術から学んでいるといわれる。


■11:49

祭壇基台装飾。

ドンジュオン様式。

9世紀後半。

ドンジュオンの美術様式の三大特徴として、民族性をはっきりと表わした土着的特徴、螺旋形花葉装飾彫刻、極めて重厚な装身具などが挙げられる。


■11:51

ブロンズ像。 ターラー(多羅菩薩として救済すべき衆生を教化する)。

ドンジュオン様式。

9~10世紀。

1.2メートルの豊満な胸を持った神像だ。


■12:28

運転手にフォー(Pho)が食べられるレストランに連れて行ってくれと頼んだのだが…

フォーユー(For You)、という名のレストランに連れて来られた。

フォー違いだが、まあ~いいか。


■12:32

このミーケービーチ周辺には、シーフードレストランが軒を連ねている。

今日は日曜日とあって、店内は大勢の客で混雑していた。

白い砂浜と青い海、そして南国の太陽。…先ずは、ともあれ、冷えたビールを飲もう。


■12:49

海鮮焼きそばを2つと、ビール333を2缶とコーラ1缶を注文。

ビールのツマミに出てきたビーナッツが塩味が効いて絶品だった。

写真には残り少ないピーナッツが写っている。

焼きそばの味はまあまあ。

代金はチップ込みで200.000ドン。


■13:17

五行山(Nui Ngu Hanh)の入口(本当は出口?)写真⑬の場所。

右側の小屋が入場券売り場で、絵葉書のケースに地図が載っているからといって買わされた。



■13:18
チャンパ遺跡 No.2
遺跡名 五行山
分 類
年 代
入場料 15.000ドン

何で!五行山がチャンパ遺跡なの?と、思う方が居るかと思いますが、阮王朝の明命帝が建てた寺より以前は、チャンパの聖地だった。

そのチャンパの遺物も残っているというので、それを目的に「ふうみん」は山に登る。



■13:22 五行山から眺めるノンヌォックビーチとその先の島はチャム島(クーラオチャム・Cu Lao Cham)だ。

ホイアンから19キロ離れたチャム島群は3000年ほど前から人が住みだし、サーフィン文化やチャンパの遺跡が多く存在し、チャム島が海のシルクロードであったことを証明している。


■13:32

目的のホアギエム(Hoa Nghiem)洞窟の入口。

地図上では⑤の場所になる。


■13:35

ホアギエム洞窟の奥は高さ数十メートルにも及ぶ広い空間がある。

ベトナム戦争時、米軍により投下された爆弾で洞窟の天井は大きな穴が開いている。

その穴から差し込む日差しが、神秘的で神々しい空間を演出している。

この洞窟内には、ホイアンの伝統的な建築様式の社が建てられている。


■13:36

「ふうみん」が興味のあるのはチャンパの遺物だ。

この洞窟にはチャム族の神殿か寺があったという。

見つけた!祭壇の彫刻の真ん中にカーラが彫られている。間違いなくチャンパのものだ。

もう一つあった。少し離れた所のベンチのような石にも、チャンパの彫刻が彫られていた。


■13:50

地図上では①の場所になる、本来の入口。

入口付近には、たくさんのお土産物屋が並ぶ。

「ふうみん」たちの登った⑬からの方が、登るのが楽なようだ。


■14:29

ホイアンホテル(Hoian Hotel)に到着。

ダナンから、ここまでのタクシー代は35ドルだった。

3ヶ所も寄ってこの値段だったのだから、マイリンのタクシーにして正解だ。

元国営のホテルの部屋は少し古いが、木をふんだんに使った落ち着いた好感の持てる部屋だ。


■15:18

このホテルは市内中心部に位置し、ホイアンの旧市街まで徒歩5分と便利な場所に位置する。

緑豊かな広い敷地に、コロニアルスタイルの建物が点在している。

中庭にプールもあり、ゆったりと滞在できるホテルだ。

一休みしたので、ホイアンの旧市街散策に出かける。

入口横にはホイアントラベルのオフィスがあるので、帰りに明日の車の手配をしよう。


■15:22

ホイアン歴史文化博物館。

入口横のライスペーパー売りの屋台との対比がいい。


■15:27

ホイアンの旧市街の街並み。

この街並みは1999年にUNESCOの世界遺産に登録された。

Viet Nam
Date of Inscription: 1999
Criteria: (ii)(v)
Hoi An Town, Quang Nam Province
N15 53 E108 20
Ref: 948


■15:36

日本橋(遠来橋)は、ホイアン観光のシンボルである。

ここに入るのは入場料が必要との事で、チケット売り場で購入。代金は90.000ドン。


朱印船貿易の時代にホイアンに日本人町が形成され、16世紀末に日本人によって架けられた。


■15:39

その時代に日本人町と中国人町を結んだ木造の屋根付きの橋だという。

橋の両側にはイヌとサルの像があり、橋の上には航海の安全を祈願する小さな寺院がある。

そんな歴史的な事はお構いなく、急ぎ足で駆け抜けるファランの女の子。


■15:42

サーフィン博物館。

サーフィン文化とは、ベトナム中部のクアンガイ省の砂浜海岸サーフィン(Sa Huynh)にある古代遺跡。

チャンパ遺跡の範囲は、サーフィン文化の甕棺墓遺跡の広がりとほぼ重なっている。

サーフィン文化は、チャンパ文明の前身との説が有力なので、是非とも見ておきたい。


■15:45

日本の弥生時代のような土器が飾られていた。

残念なことに、素人目にはサーフィン文化とチャンパとの関連は分らなかった。


■16:02

歩き回って少し疲れたので、古い家を改造したカフェで一休み。

タイガービールとマンゴーシャーベットを頼む。

代金は失念。


■16:25

ホテル入口のホイアントラベルで明日と明後日の車の手配をする。

・明日は、ホテル → Tra Kiew → My Son → Dong Duong → Bang An → ホテル。
…Dong Duong が分らず色々と問い合わせる。
代金は80ドル。

・明後日は、ホイアン → Cheng Dan → Khuong My → サイゴンクイニョンホテル。
代金は150ドル。

無事に車の手配を終えてほっとする。


■17:00

「yayo」はプールに泳ぎに行ったが、あまりの寒さに退散して部屋に帰って来た。

「ふうみん」は、明日からのチャンパ遺跡の下調べ。


■19:13

夕食はホイアンの三大名物を食べようと、ホワイトローズ(White Rose)に来た。

店は街外れの不便な場所にあり、ホテルから15分ほど歩く。


■19:20

これがホワイトローズ。

米粉で作った皮に海老のすり身を詰めて蒸し揚げたもの。

半透明な皮が開いている様子が白い薔薇ように見えるところから名付けられた。

ようするに海老餃子だ。なかなかに旨い。


■19:26

こちらは揚げワンタン。

揚げたワンタンを皿に敷き、その上から甘辛く炒めた野菜類をあんかけ状にかけたもの。

パリパリのワンタンの皮に野菜類を載せてほおばる。

その二つの食感が口の中で混ざり、ビールのツマミに最高だ。

しかし、料理はこの2種類しかないという。

代金は、ビール2本とコーラを飲みチップ込みで200.000ドン。


■20:09

何か夕食としては食べたり無い。

残る三大名物の一つカオラウを求めて、旧市街にあるチュンバック(Trung Bac)に入る。

ここはカオラウが美味しいと評判の店で、古い建物を改造した良い感じの店だ。


■20:12

これがカオラウ。

甘辛く味付けをした少なめのスープの上に、米から作った太めの麺や香草類、鶏肉などが乗っている。

これらの具をよくかき混ぜて、スープにからめながら食べる。

残念だ、思ったよりも旨くない。

代金は50.000ドン。


■20:21

ホテルに帰る道すがら、古い家屋の前で琴を弾いていた。

古い街並みに、その琴の音色が溶け込んでいた。

ホイアンに居ることを、あらためて実感。




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