旅をおえて
「ふうみん」が実際に見学した、イサーンの「宿駅」と「施療院」の分布図


旅をおえて


今回踏破した「王道」について

上図は「ふうみん」が実際に見学した、イサーンの「宿駅」と「施療院」の分布図。まだまだ、未見の遺跡もいくつもあると思う。

この、分布図を見ると、「宿駅」は「王道」に沿って築かれて、「施療院」は「王道」にとらわれず、イサーン全土に分布している。この理由は、次のように考えられる。

・「宿駅」
ジャヤヴァルマン7世の時代に、王都アンコールから「王道」のネットワークが確立した。この頃のイサーンの拠点がピマーイだった。ピマーイから物資を王都アンコールに運ぶため「王道」が整備され、その物資の管理、安全を確保するために「宿駅」が設けられた。

・「施療院」
「施療院」は「王道」にとらわれず、地方の小都市の整備、発展のために配置された。チャンパを撃退した後のジャヤヴァルマン7世が国内各地に「施療院」を造ったのは、偉大な王として統治能力を民衆に誇示し、信頼を得るためだった。




タイの歴史・美術を好きなゆえの苦言

今回の旅で頭に来たのが、1月からの博物館や遺跡の外国人の入場料の大幅な値上げだった。

・博物館は、アユタヤ30B→150B、バンコク40B→200B
・遺跡は、ピマーイ40B→100B、パノムルン40B→100B

と、軒並みの値上げだった。タイの文化や歴史や美術などを理解すべく、博物館や遺跡を見に行く外国人に対して、あまりにひどい仕打ちだと思いませんか?

過去に国立公園の外国人の入園料を、2006年9月から200B→400Bに値上げしたところ、外国人から苦情が相次ぎ、2007年12月に400B→200Bに戻したという前例があるにもかかわらず、何故こんな金融危機で観光客が減っている時に?と思う。

newsclip.に、下記のニュースが載っていた。タイの政策は過去の反省も見られず、場当たり的で本末転倒のような気がします。

【タイ 2009/2/11】

タイ政府は10日の閣議で、総額10億バーツの観光業支援策を承認した。外国人のタイ旅行誘致に3.5億バーツ、タイのイメージ回復に2.5億バーツ、タイ人の国内旅行振興に4億バーツを投じる。

タイでは昨年、反タクシン元首相派の市民がバンコクやプーケットの空港を占拠したり、警官隊と衝突する事件があり、観光地として国際的なイメージが大きく傷ついた。

特に11、12月に起きたバンコクのスワンナプーム空港占拠ではタイの空路が10日間にわたり事実上遮断され、外国人数十万人が足止めされた。


2009年2月 「ふうみん」


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イサーンの大地走行2000キロプラス クメールの残滓を探しに
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