Jayavarman VII

王道と宿駅について



王道(Royal Road)について
王都のアンコールトムから伸びる「王道」のルートは、全部で5街道が確認されている。北はラオス、東はベトナム、西はタイに延びている。

その中で、今回の目的の「王道」であるピマーイからアンコールを結ぶ「王道」を白色で塗りつぶした。(下図参照) ※ この「王道」は、Royal Road , Dharmasala Road と記される。





宿駅(Dharmasala)について
「王道」は、一般的にジャヤヴァルマン7世の治世(1181年~1218年)に整備されたと言われているが、実際に何時頃から本格的に王道として整備され、発展してきたのかはよく分らない。「王道」沿線には、砂岩やラテライト造りの構造物の遺構(橋梁・宿駅・施療院等)が存在している。

ブリアカーン碑文(1191年)によると、ジャヤヴァルマン7世は宿駅(Dharmasala)を「王道」に沿って121ヶ所設置した。宿駅は旅人が「王道」沿線で立ち寄る休息・宿泊の場所で、日本で言う所の宿場にあたる。

カンボジアからタイに入って最初の宿駅の Ta Muan遺跡



王道上の宿駅について
今回の旅の目的は、レンタカーを駆ってタイ東北部(イサーン)にあるピマーイからアンコールを結ぶ「王道」上の宿駅を全て巡り、「王道」の現状について調べる。(下図参照)

アンコールからピマーイへの約300キロの沿道にある宿駅17棟のうち、カンボジアで7棟、タイで8棟の計15棟が確認されている。これらの宿駅の間隔は11キロから20キロ間隔(徒歩3~5時間)で設けられている。ちなみに、東海道の53宿の平均宿場間の距離は2里13町(9.3キロ)。



イサーンにある「宿駅」の場所

NO NAME DISTRICT PROVINCE
Prasat Ku Sila Lung Pradu Khorat
Prasat Huai Khaen Huai Thalaeng Khorat
(?) Prasat Samrong Nong Hong Buriram
Prasat Nong Ta Plaeng Chamni Buriram
Prasat Nong Plong Chamni Buriram
Prasat Nong Kong Nang Rong Buriram
Prasat Ban Bu Prakhonchai Buriram
Prasat Thamo Ban Khruat Buriram
Prasat Ta Muan Phanom Dong Rak Surin

上記の今回の旅に関連するクメール遺跡の項目の詳細についてお知りになりたい方は、「ふうみん」のクメール遺跡のサイト「遺跡ノート」をご覧下さい。
「ふうみん」の
クメール遺跡のサイト



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