■ 行程4日目 > エローラ観光
…キーズホテル、…エローラ 78km  Google map




■6:24

ホテルの周辺を散歩。


■6:28

鉄道駅に向かう道路標識は、インド文字で全く分からず。

レンタカー旅行で困る点は、市街地の標識がこの様な物が多くて、自分の場所が分からない事だ。


■7:08

朝食のビュッフェをゆっくり堪能。


■8:04

ホテルを出発し、30キロ先のエローラに向かう。

ゴミを漁る牛を見ても、インドの日常の風景に馴れて来て驚かなくなった。



■8:11 素晴しいバニアンの大木の並木道を走る。


■8:21

昨日見学した、ダウラターバードの砦が正面に見えた。


■8:23

ダウラターバード砦のデリー門を潜る。


■8:37

エローラに到着。

車を止めて、入場券売り場に向かう。

車の入場料、10ルピー。
入場料、250ルピー。



「インド建築案内」より
■エローラ(ELLORA)

●概要

・世界遺産登録…1983年
・開場館時間…6時~18時
・休み…火曜
・入場料…250ルピー
・駐車料…10ルピー
・駐車場…16窟前にあり、ジャイナ教窟(30~34窟)まで車で行ける
・食事…駐車場前にレストランがある。


●遺跡について

エローラの石窟は南端から順に、

・第1~12窟が仏教窟
・第13~29窟がヒンドゥー教窟
・第30~34窟がジャイナ教窟

開窟の時期は紀元6~9世紀ごろ、ただしジャイナ窟は8~10世紀ごろと推定される。


■8:50

●第1窟(仏教窟)

あいにくな事に、工事中だった。

この第1窟は、僧侶の住居としての空間で「ヴィハーラ窟」と呼ばれる。


■8:51

柵外から眺めると、8つの部屋があるようだ。


■8:52

●第2窟(仏教窟)

ここも、「ヴィハーラ窟」。


■8:53

最奥にある仏陀の坐像。


■8:54

20本の柱で支えられた空間。

その柱の柱頭の装飾も見事だ。



■8:56 ●第4窟(仏教窟)



■8:58 ●第5窟(仏教窟)
マハルワダ窟と呼ばれ、6世紀後半から7世紀前半の開窟。間口18メートル、奥行き36メートルの広い内部空間の講堂で、内部に二列の台座があり、ここで勉強したり食事を摂ったりした。



■8:59 最奥から眺めると、光の陰影で削られた石の表面が良く分かる。ただただ、成し遂げた仕事の大変さに感嘆するのみ。



■9:02 第6窟前から、振り返って第1窟から第5窟を眺める。


■9:06

●第8窟(仏教窟)

仏三尊、三尊の間に飛天が二体。

彫刻の表面に金箔が残っている。


■9:07

●第10窟(仏教窟)

第10窟は、7世紀後半から8世紀前半に開窟され、ヴィシュマカルマ窟と呼ばれている。


■9:11

第10窟は、礼拝専用のエローラで唯一の「チャイティア窟」。

2階建てになっており、2階部分には見事な装飾の浮き彫りが施されている。


■9:15

●第11窟(仏教窟)

ドータル窟と呼ばれる、3階建ての石窟。

7世紀後半から、8世紀前半の開窟といわれる。


■9:16

3階のバルコニーから下を望む。



■9:25  ●第14窟(ヒンドゥー教窟)
ここから、ヒンドゥー教窟が始まる。「ふうみん」はこちらの方が断然面白い。ラヴァーナカカイ窟と呼ばれ7世紀前半に開窟。この踊るシヴァ神像は、エローラの傑作彫刻の一つと言われている。この「動」の動きと、下記の21窟の「静」の動きのシヴァ神像を比較あれ。


■9:26

サイコロで遊ぶシヴァ神と妻のパールバティー。

下には乗り物の牛のナンディ。


■9:29

●第15窟(ヒンドゥー教窟)

サアヴァターラ窟と呼ばれ、7世紀後半から8世紀前半に開窟。

第15窟は2階建てで、前庭に舞楽殿がある。


■9:32

舞楽殿も、岩を掘り出して造られている。



■9:34 この文様を見て嬉しくなった。クメール遺跡のまぐさ石で、一番古いサンボールプレイクック様式(Sanbor Prei Kuk Style・610~650年)と全く同じだ。インドでは、窓の上の飾りとして、クメールでは、装飾まぐさ石として使用されている。その違いが「ふうみん」には大変面白い。

下は、タイのPrachinburi National Museum のサンボールプレイクック様式のまぐさ石。インドの建築装飾であるマカラを両端に配し、その口から吹き出されたアーチ上に1つか3つのメダルが配置され、下に花輪(蓮の花)が垂れ下がる。しばしば、マカラの上に乗る人物が彫られている。



■9:35 反対側も興味を以て見に行ったら、残念ながら彫りかけで終わっていた。



■9:40 ●第16窟(ヒンドゥー教窟)
エローラの目玉、カイラーサナータ寺院。横の小道を登り、幅47メートル奥行き81メートル高さ33メートルを、100年間に渡り掘り出した、壮大な寺院を眺める。この様な、とてつもない建造物を彫り出した、人間の持つとてつもない情念に完敗。



■9:45 カイラーサナータ寺院は、8世紀中期から9世紀にかけて開窟。ラーシュトラクタータ朝のクリシュナⅠ世の奉献寺院といわれている。


■9:50

カイラーサナータ寺院に、子供たちの大集団が入っていったので、うるさいので見学は後回しにしよう。


■9:55

●第17窟(ヒンドゥー教窟)

水牛の姿をした魔神マヒシャースラを殺す女神ドゥルーガー(シヴァの妻)。


■9:55

石柱の装飾が見事だ。


■10:03

●第21窟(ヒンドゥー教窟)

ラーメーシュワラ窟と呼ばれ、入口の前には、ナンディ像がある。



■10:04 踊るシヴァ神像。上記14窟のシヴァ神像と比べてもらいたい。14窟のシヴァ神は「動」、こちらの21窟は「静」の状況を表現している。ともに見事なものだ。


■10:04

面白い像を見つけた。

カーラとカーリーだ。

カーラはシヴァの別名で、カーリーはドゥルガーの別名。

「カーラ」は黒という意味で、「カーリー」も黒という意味の女性形。


■10:06

この様な形のリンガが多い。


■10:08

熱心にリンガに祈る女性。


■10:15

●第22窟(ヒンドゥー教窟)

サイコロ遊びの盤が刻まれている。


■10:15

こちらは何なのでしょう?


■10:24

●第24窟(ヒンドゥー教窟)

破壊されたリンガの後ろの壁に、三面のシヴァ神像(トリムールティ)が彫られていた。


■10:36

27窟から先の29窟へは、崖崩れのため通行禁止。

仕方が無い、戻ってメインの16窟へ向かう。



■10:51 ●第16窟(ヒンドゥー教窟)
先ほど、裏の道から覗いたカイラーサナータ寺院の見学に入ろう。カイラーサナータは、シヴァがカイラーサ山の王であることに因んで命名され、カイラーサ山頂のシヴァの宮殿を模したもの。


■10:48

第16窟の入り口を入ると、2頭の象が潅水するラクシュミー像が出迎えてくれる。


■10:49

向かって左側のスタンバ(記念柱)。

高さ17メートルの石柱。


■10:49

彫り出された、巨大な象の彫刻と観光客。


■10:51 

ラーマーヤナの物語が一面に彫られている。


■10:51

宇宙を支える象。

象だけなく獅子や羊なども居る。


■10:52

遺跡に僧侶の衣が映える。


■10:56

三方には、回廊が掘られている。


■10:57

回廊の浮き彫り。

横たわるヴィシュヌ神。


■10:58

この回廊の彫刻群は面白い。

ヒンドゥー教で有名なモチーフが、色々と彫られている。


■11:01

上空を眺める。

崖と彫り出されたカイラーサナータ寺院の対比が、スケールの大きさを物語っている。


■11:03

2階から左側のスタンバを望む。



■11:05 カイラーサナータ寺院の大きさを捉えるには、この角度からの撮影が一番だろう。手前の象に被せたテントが邪魔だが。


■11:10

本殿内の巨大なリンガと崇拝する女性。


■11:12

2階の本殿横の祠堂。


■11:12

嬉しい事にソーマスートラ(Somasutra)を発見。

ヒンドゥー教の灌頂の儀式において、ヨニ(女陰)の上にリンガ(男根)が安置され、そのリンガの上から聖水がかけられ、流れ落ちた聖水はヨニを通る。

そして、ソーマスートラを経て北側の外部に流れ出る。


■11:13

ミトウナ像(男女交合像)もちゃんとある。


■11:26

歩き疲れたので、少し早いが昼食にしよう。

駐車場脇の「MTDCレストラン」に入る。

3時間近くも休みナシで見学したので、席に座りほっとする「yayo」。


■11:28

ビールとコーラで喉を潤し、昼食のヤキメシを頼む。

昼食代、420ルピー。

ここで、バックパッカーの日本人に出会う。この後、ムンバイに向かうという。

この14日間のインドの旅で出会った唯一の日本人だった。

…韓国、中国人に比べ、日本人の元気のなさを痛感。


■12:20

一時間近く掛けて昼食を終え、駐車場に向かう。


■12:26

ジャイナ教窟の30~34窟は、少し離れているので車で移動する。

ここが、レンタカー旅行のメリットだね。

駐車場を降りると、物売りがうるさい。


■12:31

●第31窟(ジャイナ教窟)

この、ジャイナ教窟の建造は9世紀で、エローラでは仏教窟、ヒンドゥー窟より開窟時期は遅い。

ラーシュトラクータ朝6代のアモーガヴァルシャ1世(814~878年)が、ジャイナ教を保護した。


■12:32

石柱の彫刻の繊細さは特筆すべきだ。


■12:36

●第32窟(ジャイナ教窟)

象の彫刻。

第32窟は、第16窟のカイラ-サナータ寺院に似せて造られた。


■12:36

彫り出された祠堂。


■12:40

無所有を象徴する裸体の像。

聖者ゴーマテーシュヴァラの浮き彫り。

始祖の一人あるいは第一祖師の次男とされのは、身体に蔦を絡ませているからだという。


■12:46

見事な彫刻の石柱。


■12:55

硬い石なのに、花びらの一枚一枚が柔らかい。


■13:00

壁画が残されていた。


■13:01

●第33窟(ジャイナ教窟)

入り口の沐浴場で犬が泳いでいた。


■13:02

天井の蓮の花の浮き彫り。


■13:03

風雨に晒された女神像。

いい味を出している。


■13:11

●第29窟(ヒンドゥー教窟)

先ほど崖崩れの為、通行止めだった第29窟に車で向かう。

第29窟の前には、駐車場が設けられている。


■13:11

可愛い表情をした一対の獅子。


■13:12

アンダカを退治するシヴァ神 。

アンダカはシヴァとパールヴァティー間に生まれた3番目の子供。


■13:12

魔王ラーヴァナに恵みを垂れるシヴァ神。

ラーヴァナはこの後、シヴァの恵みによって許され、国に帰る事が出来た。



■13:17 第29窟から第27窟を望む。


■13:31

エローラを出て、近くのスタンドで初めての給油をする。

この、フォード・フェイスタはディーゼル車だった。

★給油DATA

給油価格 1.250 (Rs)
給油量 24.2 (L)
軽油1L当り 51.7 (Rs)


■14:15

ビービーカマクバラーに向かうが、アウランガバードの旧市街は道が入り組んでおり迷う。

何度も道をたずねる。


■14:20

ビービーカマクバラーの手前の駐車場に車を停める。

入場料、100ルピー。
駐車料、10ルピー。



■14:32 ●ビービーカマクバラー(Bibi-ka-maqbara)
1678年に、ムガル帝国6代皇帝アウラングゼーブ帝の第一妃ベグムの廟。

インド人は本当に写真好きだ。代わる代わる途切れなく、ベンチに座り写真を撮る。「ふうみん」は、正面からの写真をあきらめて横から撮ることにする。


■14:35

横から撮ったビービーカマクバラー。


■14:38

先代の5代皇帝シャー・ジャハーンが建立した、タージマハルをモデルに建立したが、予算が少なく大理石の使用が少ない。

そのため、石材の上に漆喰を塗って装飾してある。


■14:38

基壇部は大理石を使用してある。


■14:40

写真好きのインドのおばさんと、写真を撮る「yayo」。

先ほどのエローラでも盛んに撮られていた。


■14:56

アウランガバード石窟に向かう。

この先のT字路を、右折すると東群(6~10窟)、左折すると西群(1~5窟)の石窟群になる。

「ふうみん」たちは、左折して西群に向かう。


■15:00

●アウランガバード石窟(Aurangabad Caves)

6世紀から7世紀にかけて開窟された仏教窟。

入場料、100ルピー。

石窟までは、かなりの急階段だ。

それを見た「yayo」は、車の中でオカリナを吹くからと見学をキャンセル。


■15:03

急階段をふうふう言いながら登る。

仏像。


■15:05

第4窟のチャイティヤ堂。



■15:10

ベランダの石柱の装飾も見事だが、エローラを見た後では、どうしてもちゃちに見える。


■15:11

ここからの、見晴らしはいい。

アウランガバードの市街が一望できる。

東群(6~10窟)に向かおうとしたが、急な階段を降りている途中で足に痛みを感じたので、あすのアジャンタ見学を控えパスする。


■15:31

アウランガバードの旧市街で、またもや道に迷う。

乞食?


■16:12

やっと、ホテルに着いた。

ホテル近くの売店で、ミネラルウォーターを購入。


■19:45

夕食は、ホテルのレストランで摂る。

夕食代、ビール2本とコーラを加えて1320ルピー。


レンタカーの走行距離
本日の走行距離 78キロ
累計の走行距離 520キロ



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