馬高縄文館
(15-02)


「馬高縄文館」は、火焔土器の発見地、国指定史跡「馬高・三十稲場遺跡」にかかわる資料を紹介する博物館。

火焔土器をはじめとする重要文化財「馬高遺跡出土品」の展示のほか、縄文のムラとくらし、発掘調査や史跡整備のあゆみなども解説している。また、企画展示コーナーでは、馬高・三十稲場遺跡や縄文文化にかかわるさまざまなテーマで企画展を開催している。

馬高縄文館は、火焔土器の全貌に迫る日本で唯一の博物館として、2009年9月にオープンした。


・見学日 2020年6月16日


「馬高縄文館」は、火焔土器が出土した長岡市の国指定史跡「馬高・三十稲葉遺跡」に、隣接して建っている。


火焔土器
重要文化財

馬高遺跡
縄文時代中期



1936年、馬高遺跡で近藤篤三郎により発見された。口縁部の鶏冠のような装飾を炎に見立てて「火焔土器」と名づけられた。

馬高A式1号と命名されていたこの土器は、その形状から上述の「火焔土器」と呼ばれ、「火焔型土器」という土器型式の標識土器となった。

すなわち、「火焔土器」といえるのはこの土器だけで、ほかの類似の土器は「火焔型土器」になる。


火焔型土器(浅鉢)
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期


この浅鉢は、馬高特有の形式だという。


火焔型土器
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期

近藤家旧蔵


火焔土器と鶏頭冠把手が逆向きだ。


火焔型土器
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期

近藤家旧蔵


王冠型土器(王冠系)
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期

近藤家旧蔵


火焔型土器と同時代に使用された土器で、口縁部の形状が異なるが、縄文を用いない、横S字や逆U字の隆起線文、袋状突起など共通点も多く、口縁部が見つからなければその区別ができないほだ。


王冠型土器
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期

近藤家旧蔵


王冠型土器
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期

近藤家旧蔵


「火焔型土器」と「王冠型土器」の違いの説明パネル
火焔型土器や王冠型土器のほか栃倉式土器、塔ヶ崎類型など、同時代に信濃川流域で使われていた土器のセットを「火炎土器様式」と呼んでいる。


眼鏡状突起

馬高遺跡

縄文時代中期


火焔型・王冠型土器の器面全体は、四つのタテ割りの区画で構成される。

その要所に配される特徴的なモチーフの一種で、「トンボ眼鏡」「環状把手」と呼ばれる。


土偶
(ミス馬高・・・高さ18センチ)
重要文化財

馬高遺跡

縄文時代中期


腰から下は失われているが、その愛らしい表情から馬高遺跡のビーナスといえよう。


博物館の外は、広い国指定史跡の「馬高・三十稲葉遺跡」。



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