町田市考古資料室
(13-03)



「まっくう」
「町田市考古資料室」は、市内の遺跡から発掘された土器や石器などの考古資料や発掘調査に関する記録類の収蔵、保管を行っている収蔵庫。その一部を展示室として公開している。

町田市には、東京都内でも有数の質と量を誇る縄文時代の考古資料があり、展示室では縄文時代を中心に約200点の資料を展示し、指定・登録された町田市有形文化財も見ることができる。


開室日に注意
7・8月・・・土・日曜日、祝休日
7・8月以外・・・毎月第2・第4土・日曜日及び祝休日


・見学日 2022年7月27日


「町田市考古資料室」の展示室は、約30平方メートルしかない。

その、狭いスペースでに発掘された出土品がぎっしりと展示されている。


展示室に入ってまず目に入るのが、後列の大きな土器だ。


深鉢形土器

金森遺跡

縄文時代中期


この土器は、高さ74センチもあり、胴部が強く屈曲している。

底部と4つの大きな把手がつく口縁部が張り出す様式は、勝坂式土器の特徴だ。

復元された土器としては、市内最大のものとなる。


顔面把手  左、高ヶ坂南遺跡  約5000年前  中、忠生遺跡 約5000年前  右、忠生遺跡 約5000年前


注口土器 なすな原遺跡№1地区 縄文時代後期 約3900年前
堀之内式土器で、1軒の住居跡から出土した3点の注口土器。持ち手である弦がついた注口土器は事例が少なく、現代の土瓶に近い形をしている。


深鉢形土器

忠生遺跡B地区

約5000年前


複雑な装飾のついた縄文時代の深鉢形土器。


中空土偶の頭部

田端東遺跡

約3400年前


内部が空洞になっている土偶の頭部、函館市著保内野(ちょぼないの)遺跡で発見された国宝の中空土偶に類似している。

町田で発見された中空土偶であることから、「まっくう」の愛称が付けられている。


中空土偶の頭部を真上から拝見。


透かし彫り土製耳飾り

なすな原遺跡出土

約2800年前


見縄文時代晩期の耳飾りで、精巧な透かし彫りが施されている。

ピアスのように耳にはめたと推定されている。


土偶一式  忠生遺跡A地区  約4700年前
100個の土偶。胸にある突起、妊娠を表すお腹のふくらみが特徴で女性を表現している。


彫刻付大形石棒  忠生遺跡A地区  約5000年前
大型の石棒(長さ184センチ、重さ約56キロ)で、国内最大級の大きさを誇る。先端部には、幾何学文の彫刻が施されている。



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