小牧野遺跡・縄文の学び舎
(02-04)


「小牧野遺跡」は、青森平野を一望できる標高80〜160メートルの舌状台地上に立地している日本で最大級の環状列石で、縄文時代後期前半の遺跡。

この環状列石は、中央帯が直径2.5メートル、内帯が直径29メートル、外帯が直径35メートルの三重の環を描くように配置され、その周りを囲むように直径約4メートルの環状配石や一部四重となる列石などが配置されており、全体では直径55メートルにもなる。

小牧野遺跡は、定住成熟期前半の環状列石を主体とする祭祀遺跡であり、丘陵地域における生業と祭祀・儀礼の在り方を示す重要な遺跡で、2021年世界遺産に登録された。

「縄文の学び舎・小牧野館」とは、平成24年3月に閉校となった旧野沢小学校を改修した施設で、出土品の展示や保管、遺跡に関する情報発信など、小牧野遺跡保護の拠点となっている。


・見学日 2022年10月31日


世界遺産「小牧野遺跡」の青森市小牧野遺跡保護センター縄文の学び舎・小牧野館。

この建物は、平成24年に廃校になった野沢小学校を使用している。


中央の土器は、赤色顔料が塗られている。

合子沢遺跡

縄文時代晩期


後ろの土器は、彩文土器。

稲山遺跡

縄文時代後期


遮光器土偶があった。頭だけとは残念だ。


板状土偶。 縄文時代中期


土偶。

小牧野遺跡

縄文時代後期


右側の大きな土偶は、「大館郷土博物館」のアスファルト目のガンダム土偶に似ている。


狩猟の場面を描いた土器。

山野峠遺跡

縄文時代後期前半


縄文中期の土器が陳列されている。


縄文の学び舎・小牧野館から、1.5キロ離れた、小牧野遺跡の「どんぐりの家」。

どんぐりの家は、遺跡や自然環境の保全活動・観察を通じて、遺跡保護への理解を深めるための施設。

休憩できるホールやトイレ、駐車場を備えている。


小牧野遺跡は、八甲田山西麓に広がる荒川と入内川に挟まれた、青森平野を一望できる標高80〜160メートルの舌状台地上に立地しているストーンサークル。「ふうみん」が四半世紀前に訪れた時は、原野に石が散乱しているだけだった。


日時計を思わす立石。

大湯環状列石を思い出す。年代も約4千年前と同じだ。


この環状列石は、遺構の中で最も高いところに斜面を平らに造成して作られた。独特の石組みは「小牧野式配列」と呼ばれている。


ストーンサークルは、中央帯が直径2.5メートル、内帯が直径29メートル、外帯が直径35メートルの三重の環を描くように配置され、その周りを囲むように直径約4メートルの環状配石や一部四重となる列石などが配置されており、全体では直径55メートルになる。


内帯の中に2つの立石が並んでいる。

右側の立石には、「嘉永七年八月 馬頭観世音 願主新山久助」と彫られている。

「小牧野」の地名の由来は、この辺り一帯は江戸時代から馬の放牧場として使用されていた事による。

この馬頭観音碑は、放牧場の馬の供養のために建てられたのだろう。


左側の日時計の立石と右側の馬頭観音碑を結ぶ線が、夏至の日の出線と一致するという。



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