イサーンの大地走行2000キロプラス チャンパ遺跡への招待 INDEX
ポーナガール遺跡


ニャチャンの丘の上にあるポーナガール遺跡には5棟の建物が残っている。

遺跡名
ポーナガール (Po Nagar)
様式 ポーナガール遺跡群 (Po Nagar)
創建年代 10~13世紀
場所 カインホア省ニャチャン市
入場料 11.000ドン
配置図 「チャンパ王国の遺跡と文化」より
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概要 ニャチャンの丘の上にあるポーナガール遺跡には5棟の建物が残っている。ここにヤーン・イヌー・ポー・ナガール女神が祀られている。この女神は「檳榔族」の守り神という。

チャンパ王国は一説によると、北部の「椰子族」と南部の「檳榔族」とに別れて支配されており、両者はしばしば衝突し戦争にも及んだ。この両者の抗争が、チャンパ王国の一体性を揺るがす内的要因の一つと考えられている。

ポーナガール遺跡は創建当時、木造建築でジャワ軍により774年と787年に焼き払われた。

その後、10世紀から13世紀にかけて、チャンパの王によって砂岩とレンガ造りの諸塔が建立された。
行き方 ニャチャン市の中心から北に2キロ、1号線のゾムボン橋を渡った左側にある。
一口メモ チャンパ遺跡中で、今だに信仰対象物(ポーナガール女神像が慈母信仰)となっている珍しい例といえる。

ニャチャンの街に入ったら、正面に特徴のあるチャンパの祠堂が見えてきた。

ポーナガール(Po Nagar)遺跡だ。


ポーナガール遺跡の入場券売り場。

入場料は11.000ドン(55円)。


ニャチャンの丘の上にあるポーナガール遺跡。

手前から南副祠堂、南東副祠堂、主祠堂と並ぶ。


主祠堂の破風を飾る、踊るシヴァ神の妻ウマー像。

「ふうみん」は、このコミカルな像は生理的な嫌悪を催し好きでない。


主祠堂の内部は、もうもうと線香の煙が立ちこめている。

ヨニの上の蓮の玉座に、顔を塗られたウマー神が祀られている。

注目してほしいのは、ウマーの後の衣装に隠れた10本の手である。

このベトナム化により、チャンパの神は現在まで生き延びた。


黒く塗られたヨニの台座。


祠堂の片隅に一対の木彫りの像が置かれている。

この像は8~9世紀に彫られたチャンパ最古の木製彫刻と指摘する学者もいる。

見た感じは、稚拙な彫りの木像という印象…


うれしい事にチャム族の正装をして、祈っている人がいた。

「ふうみん」は、何かすごく得をした気持ちになった。


舟形屋根をした北西副祠堂。

入口を除く三面に彫像が配されている。


北西副祠堂の壁に彫られたシンハ像。


南東副祠堂の内部に置かれたリンガとヨニ。


ポーナガールの最も古い遺跡の多柱殿。

多柱殿は主祠堂と同時期に建てられたものと考えると、内部空間を持つ重要な位置づけをしめる。

ドンジュオンの第三寺苑にもこのような多柱の建物が見られ、木造の屋根が架けられていたと考えられている。


カイ川の河口の丘の上に建てられたポーナガール遺跡から、ニャチャン市街を望む。


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