Invitation to NAN Wat Mural
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■ナーン寺院壁画について
Wat Phumin(ワットプーミン)
1596年、当時のナーンの領主ジェッタブットプロムミンによって建てられた寺院で、壁画は19世紀の後半に「タイルー族」の画家によって描かれた。

本堂は2匹のナーガの背に乗った形でクロス状に建てられており、4ヶ所の入り口がある。 内部中心には四面四体の本尊が安置され、周囲の壁には一面に壁画が描かれている。

壁画は三層に分かれており、一番上に釈迦の一生、真ん中にジャータカ物語、下に当時のナーンの人たちの生活の様子となっている。

人々の様子がたった4色(赤、青、黒、茶)だけで色彩豊かに生き生きと描かれてる。


Wat Non Bua(ワットノーンブア)
ナーン市街より北約30キロメートルのターワンパー郡の「タイルー」族の村ノーンブア村のある寺院で二層の屋根、木彫り彫刻の玄関が特徴。屋根の角には龍王ナークの彫刻がある。

本堂内部にはワットプーミンと同様に「タイルー族」の画家によって壁画が描かれている。壁画は1867年に制作を始め完成までに21年を要したという。
■ナーンについて

緑豊かな山々に囲まれ、ナーン川を中心にして展開している人口46万人(内1割が山岳少数民族)の県で、東側と北側を227キロに渡りラオスと国境を接している。まさに「辺境の地」にナーン県はある。

ナーン市はバンコクから北に670キロも離れ、鉄道の駅も無く人口23000人の小さな静かで落ち着いた県都。

ナーンは14世紀末頃にランナー王国を構成する9つの小国の一つとなったが1558年にビルマの支配下に入り、その支配は1786年まで続いた。

1836年にランナー地域の建て直しのために、中国雲南省のシーサンバンナーから移住して来た「タイルー族」が多く住んでおり、「タイルー族」の文化はそのままナーン県の文化の特徴となっている。

ワットプーミン、ワットノーンブアの「ジャータカ物語」を主にした壁画やナーン県の有名な織物の柄「ラーイ(模様)ナーム(水)ライ(流れ)」と呼ばれる柄などがそうで、毎年10月に行われるボートレースも「タイルー族」の伝統行事との事。


■ジャータカ物語(本生話)について

ジャータカ物語とは仏陀が前世に行った善行の物語で4世紀にスリランカ作られたパーリ語で書かれた547話の経典。

タイのジャータカはその内の50話をチェンマイの僧侶が編纂した「バンヤーサ・チャードク(50話のジャータカ)」と民間説話とが結びついたものだという。


■ナーン寺院への招待について

「ふうみん」は上記タイのジャータカ物語についての知識は無く、絵のコメントは感じた事を書きました。ジャータカ物語に知識のある方は是非解釈をご教授願えれば幸いです。

なお。使用した画像については、本物の寺院壁画がかなり汚損している為に画像調整を行っております事を申し添えます。